このレビューはネタバレを含みます▼
タイトルからしてヒロイン茜とヒーロー山田は絶対くっつくし、どんな当て馬が現れようとも、2人の間にどんな障害が起ころうとも、このカップルが揺らぐことはないし、2人の恋は結婚という結末を迎えるのだろう。そんなわかりきった漫画の内容なのに、なぜ読者がいるのか?それはこの物語には極上のキュンがあるからだ。
山田がかっこいい。プロゲーマーで、およそ恋愛はしてこなかっただろうと思われる山田がどのように女性に惹かれ、どうやって愛を伝えるんだろう、、、思っていたら、するすると恋人同士になって、え?そんなエロいキスしてくれるの?え?エチもそんなにさらっとできるの?時計の進み具合からして40分くらいですかね(真剣)。まじ「男」じゃん?手も腕も首元も(読者に)見せてくれるの?うっ鼻血出そう。山田ならきっとこうしてくれるだろうっていう読者の期待に、ちゃんとカタルシスを与えてくれる結果が用意されているのだ。
山田の癖も伝わってくるなぁ。谷やんからの指摘で、元気系が好き、とはっきりわかったこともあるけれど、たぶん山田は長い髪が好きなんだろう。そう思ったのはパソコン修理の回で、寝ている茜の髪留めを取ったとき。何故だかさらっとほどける髪を見たい衝動にかられた山田に初めて男を感じた。2人が付き合うことになった夜も、茜にヒールを履かせた山田は、茜の長い髪を感じているように見えた。
茜は男性からみて「女性」を感じる要素をいっぱい詰めこんだキャラクターなんだろう。長い髪も、ファッションも、細すぎない丸みをおびた柔らかそうな身体も、そして母性を感じる優しい性格も。男は素直な普通の女の子が好きなのだ。
茜目的でこの漫画を読んでいるのではない。私はかっこいい山田が見たくてこの漫画を読んでいるのだ。