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今月(4月1日~4月30日)

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シーモア島
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投稿レビュー
  • 正反対な君と僕

    阿賀沢紅茶

    とても良かった。とてもとても良かった。
    ネタバレ
    2025年3月10日
    このレビューはネタバレを含みます▼ まず始めに脱線。
    谷くんってイケメンよね、ビジュアル的な意味で。もちろん内面もイケメンだけど、落ち着いた感じのミナトみたいな雰囲気あってセクシーだと思う。作者が同じだからそりゃ似るだろって指摘は野暮です。

    というわけでここから本題。ガチでレビュー始めたらたった1000文字じゃおさまるわけないのでさらっとね、感想だけ言わせてください。
    主人公カップルにも心震わされましたが、それ以上に震わされたのがタイラズマ→タズマ→タズの2人。

    その2人のかけ合いの中で特に刺さったのが
    「楽しかったなあ」
    「・・・わかる・・・わかるよ」
    「楽しかったよな・・・高校・・・」
    のくだりでした。
    その後に平くんの人間的成長の集大成となる一言があるのですが、もうその前にここで涙腺が崩壊。その後のやり取りで涙腺が大氾濫。

    「2人とも良かったね・・・」「この2人ならもう安心だ・・・!」と後方腕組み父親面して泣いてた気持ち悪いおじさんがわたしです。でも本当に良かった。本当にあのシーンでダメだった。この気持ち、刺さる人に刺されーーーーー!!!!!!!
  • ブレス

    園山ゆきの

    渾身の生が、惟惟(ただただ)眩しい
    2024年12月9日
    「渾身の生が、惟惟(ただただ)眩しい」

    三国志の曹操を主人公とした漫画、蒼天航路からの引用です。引用元では、主人公曹操を旗揚げ直後から支え続けてきた一族の将が戦死した際にその生き様を悼むように発せられた台詞でしたが、この作品(ブレス)では、一言一句違わず同じ言葉がポジティブな意味合いで読者の口から発せられます。

    私はそこら辺にいるメイクとは全く縁のない冴えないおじさんですし、一巻からずーっと話を追っていますがそれでもやっぱりメイクのことはわかりません。それでも主人公二人の青く美しい熱量に魅せられてしまい、物語を追い続けることを止めることができません。

    登場するキャラの一人一人みんなが魅力的で、そんな彼ら・彼女らが夢に向かい切磋琢磨を重ね続ける様にグイグイと引き込まれてしまいます。みんなの生き様が本当に美しく、本当に眩しい。ただただ眩しい。ぐわー目がーってなっちゃうぐらい。

    これからもその眩しさに目を焼かれ続けていきたいなと思っていますし、私のように目を焼かれる被害者を増やしていきたいなとも思っています。

    そこのあなた!私と一緒に目を焼かれてみようぜ!!
  • 氷の城壁 単行本版【フルカラー】

    阿賀沢紅茶

    随所に挟まれる「いとをかし」
    2023年7月4日
    内容についてはね、すでに皆さんがたくさん語ってらっしゃりますのでそちらをご参照ください。甘酸っぱいガールミーツボーイ・・・でありながらも同僚との距離感に疲れ切った社会人にも刺さるとっても素晴らしい作品です。
    でもね、私が熱く語りたいのはそこじゃないんですよ。阿賀沢先生の何が素晴らしいってね、それは「感情や風景を言語化するセンス」だと思うんですよ。
    人間なら誰しもが一度は抱えたことがあるであろう悩み、他人にはぶつけられない理不尽な激情なんかをよくもここまでハッキリと言葉に出来るもんだ・・・。
    鼻にツンと来る冷えに秋の到来を感じたり、雨上がりの土の臭いに心地よさを感じたり、クリスマス当日よりもそれまでの浮かれた雰囲気が好きだったり。なんてことはないありふれた日常の中でふっと陥るセンチメンタルな心の動きをよくもここまでハッキリと言葉に出来るもんだ・・・。
    私は特に後者、日常の中に隠れる「いとをかし」を登場人物が語るシーンがクッッッッソ刺さりました。良き。とても良き。
    縦読みで作られた作品だからと半ば諦めつつも期待してた単行本化、本当にありがとうございました。連載中の正反対な君と僕も拝読しております。
    先生の今後に幸多からんことを。心よりお祈り申し上げます。がんばえー。
  • こちらから入れましょうか?…アレを

    松田環

    レビュー枠1000文字に収まりきらない
    ネタバレ
    2022年11月6日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 登場人物の言動・行動に終始ハラハラドキドキさせられる漫画。「こんなのおかしい、間違ってる」そう思いながらも決して読むことを止めさせてくれなかった漫画。口の中一杯に広がる苦さの後に、頭からつま先まで突き抜けるような爽やかな読後感を与えてくれる漫画。自分は結婚なんて一生縁無いんだろうなと思っていた私のような陰キャですらも「結婚っていいな」と思わせてくれる漫画。とってもとっても素敵な漫画です。松田先生、こんな素晴らしい作品を世に出してくださり本当にありがとうございました。←ここまで入りの挨拶。「言葉だけじゃ人はわかり合えない」っていう話をよく聞くことがありますが、それはわかり合うために言葉を尽くした人だけが言えることですよね。でも、その「言葉を尽くす」ということが本当に難しい。優が敦に対し過去の経験の多さを正直に話すことが出来なかった気持ち、よくわかります。敦が優に対しEDになってしまったコンプレックスの真相を話すことが出来なかった気持ち、すごくよくわかります。そして、敦が優に対し自分のアブノーマルな性癖の目覚めを正直に話すことが出来なかった気持ち、すごくすごくよくわかります(私は未経験ですが…)。お互いがお互いを想うからこそ、嫌われたくない・傷つけたくない、そう考えてしまい全てをさらけ出すことが出来ない。すごくすごくすーっごくわかります。でもそれって、本当に、ほんとーーーに相手を気遣った結果なんでしょうか?気遣いという美辞麗句を、自分の中にある後ろめたさの隠れ蓑に使ってませんか?本当の意味で相手のことを想い、気遣った結果だと胸を張って言えますか?この作品は、人間なら誰にでもあるそんなミスコミュニケーションに端を発した過去と今、二つのすれ違いの物語が主題です。登場人物一人一人の気持ちが真に迫ったもので痛いほどよくわかる。でもその気持ちのせいで関わる人を互いに傷つけ合ってしまう。心理学用語で言う「ヤマアラシのジレンマ」の典型例ですね。だからこそ、(最後は力技での決着になってしまった感があることだけは残念ですが)作中で積み重ねられてきたフラストレーションが解放されたときのカタルシスは言葉であらわすことが出来ないほどに素晴らしいものでした。出来ることなら松田先生から一話ずつこういう展開・台詞回しにした意図を細かくお伺いしたいです。ああもうまだ1/10も書けてないよもっと語りたいよ!