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今月(5月1日~5月31日)

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シーモア島
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投稿レビュー
  • 叫んでやるぜ!

    高口里純

    まさかの
    2022年1月28日
    高口先生の作品は、良くも悪くも雰囲気やシチュエーション重視で(それゆえに時に設定忘れや矛盾が生じたりする)、キャラに多くを語らせすぎず、解釈は読者に委ねる、という作品が多いのですが、この作品は比較的読みやすいと思いました。一昔前の作品を読む場合、自分の中で解釈が定まらない際に他の読者の考察を探すのが難しく(個人サイトやブログ等が衰退してしまったため)、ストレスに感じることが少なくないので、これくらいの読みやすさが丁度良いと思いますね。私はBLの歴史には詳しくないですが、この年代に中年男性が主役のBL作品というのは珍しかったという話を耳にしました。先生は先見の明がある方なんでしょうね。
    ただ、残念ながらこの作品は私には合いませんでした。この作品のように、周囲から"愛され"系の人物が主人公の作品の場合、主人公に魅力を感じないと読み進めるのが難しくなるのですが、個人的にはあまり信乃には惹かれず。大人で、子どももいるがゆえに身動きが取れなくなることがあるのは理解できるのですが、あまりにも迷ったり煮え切らない態度をとったりすることが多くて。比べるものではないのかもしれませんが、キスシーンやラブシーンの表現も先生の過去作品のほうが優れていると感じてしまいました。
    先生のBL作品はどうも合う合わないがはっきり分かれてしまうんですよね。しかし、まさか先生のBL作品の中でおそらく一番の人気作品が自分に合わないとは思いませんでした。
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  • パンデモニウムより愛をこめて【電子コミック限定特典付き】

    恋煩シビト

    天使と悪魔と
    ネタバレ
    2022年1月28日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 天使と悪魔が登場するファンタジーBLです。
    ルイもマルコもユーゴも見た目が大変麗しいです。
    最初のお話に登場する少年は、分冊版だと女性の実子(つまり息子)という設定だったのですが、倫理的に問題があると見做されたのでしょうか、こちらでは甥に変更されています。他にもいくつかセリフが変更されているようです。
    マルコの意見には賛同できるところが多いのですが、最初のお話だけは妻の女性を心配するルイの意見のほうが真っ当だと感じてしまいましたね。人間と人外生物が密かに愛を育んでいたところで直接被害を受ける他者はいませんが、最初のケースの場合は被害者がいますからね。あの少年だって、大人になって冷静になったときにどう思うのかわからないですし。と、昨今の年の差婚夫婦の泥沼離婚劇を見ていると思ってしまうのでした。ルイが最後にマルコの傍にいることを選び結ばれる結末は、幸せをお裾分けしてもらったような暖かな気持ちにさせてくれたのですが、ルイには天使とも悪魔とも違う別の道を探してほしかったな、という気持ちもあったり。堕天してマルコの傍にいながらも、時には意見は戦わせる、という結末でも良かったかなと思いました。あと、ルイの見た目は天使のときのほうが好きですね。堕天して見た目が変わるルイを見て苦悩するマルコが少し切なかったです。
  • 夜明けの唄

    ユノイチカ

    こういう作品がもっと増えてほしい
    2021年8月21日
    まず、絵が美しいです。これだけでも星5個を付けたくなります。
    個人的には以前からBLというジャンルの作品にもっと多様性が欲しいと思っていたので、この作品のように恋愛要素以外の設定やメインシナリオが重厚で、恋愛の進行度も遅めな作品がもっと増えてくれたら嬉しいです。
    主役二人だけでなくサブキャラの人格、設定等が作り込まれているところも好印象です。
    おそらく細かく伏線が張られていると推察されるので、そういう意味でも何度も読み返したくなる作品です。 ******************追記*******************
    12話まで読みました。
    もしかするとアルト父とエルヴァは過去に接点があったのかもしれないですね。
    そして、アルトの血筋は黒海に潜む者たちと同じ?
    黒海に潜む者たちの行いも、領主主導でコントロールされていたりして…。
    それにしても、修道院のやっていることは洗脳・マインドコントロールですよね。
    人間誰しも多かれ少なかれ、何らかの洗脳を受けながら生きているとは思いますが、それでも修道院の行いには恐怖を感じてしまいました。
  • 幸運男子(ラッキーくん)

    高口里純

    完全版に収録されている番外編目当てで購入
    ネタバレ
    2021年6月26日
    このレビューはネタバレを含みます▼ オリジナル版を読了していますが、こちらの完全版に収録されている番外編を読みたくて購入しました。
    各話の掲載順がオリジナル版と異なり時系列順に並べ替えられていますが、個人的にはオリジナル版と同じ順番で読んだほうが良いと思います(ACT.1~7→13→8~12の順)。
    紙の本には著者原案の小説2本と後書きが収録されていたようですが、電子版には未収録のようです。
    番外編は大学の入学試験が終了した日のお話のようですね。すばるが亡くなったのは合格発表の日だと思うので、通常は10日前後間が空くはずなのですが、まるで亡くなる前日であるかのような話の流れとなっており、謎です。
    そして、連載終了から数年経過後に描かれたお話のようなので仕方ないのでしょうが、個人的には引っ掛かるというか、違和感を覚える部分の多いお話でした。
    特にすばるは、外見も中身も同作者の他のBL作品のキャラに引き摺られてしまった印象です。
    あと斑とすばるって、一般的な同性の友人のような掛け合いやじゃれ合いをすることも多いですし、二人は友人でもあるのでは、と感じてしまいましたね。正直な所残念に感じる部分が多かったので、私の中での「完全版」はオリジナル版ということにしておこうと思います。本編についてですが、この作品は突っ込み所も設定の粗も多いんですよね。時間の経過がわかりにくいコマが少なくないですし、1話限定の使い捨てネタなんかもあったりします(斑の超能力等)。欠点は多いですが、個人的にはとても好きな作品です。何といっても、相手の心に届けるかのようなキスシーンが色っぽくて官能的です。わかりやすいセリフがなくても、絵だけで想いが伝わってきます。また、斑もすばるも未熟さや臆病さや身勝手さがありながらも、不思議と潔さと清々しさを感じさせるキャラクターなんですよね。能動性と受動性、精神的な愛と肉体的な愛のバランスも絶妙で、別れこそ悲劇的ですが、二人とも「悲劇のヒロイン」化しないところが好きです(それゆえに番外編のすばるにはがっかりしてしまいました)。基本的には明るく爽やかなお話であるところも魅力的です。個人的には高口先生のBL作品の中でベストかなと思います。