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今月(10月1日~10月31日)

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シーモア島
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投稿レビュー
  • 目眩はまどいのつがい

    早寝電灯

    真摯な作品。高度なSFだと思います
    2025年8月15日
    オメガバースでこんなにも理性にフォーカスを当てた作品を今まで寡聞にして知らなかったので、本当に本当に感動しました。ずっとこの視点を求めていたので。
     オメガバースって人間の性欲の醜く奔放な本能を肯定しようという観念を含む世界観設定だと思っているんですが、でも人間って本能だけで生きてるわけではなくて、世界観が本能の作用を増幅させるならそれ以外の部分(例えば理性や社会、生活の部分)も釣り合うようにその世界はできているはずなんですよね。それが奴隷制であれそうでないものであれ、世界として人権の部分をどう処理するかという部分の濃度は本能の濃度と相対しているはずなので。
     この作品はそこをものすごく真面目に考察していました。オメガバースという世界で現実の我々と同じような社会に生きる個人がどのように感じながら生活するのか。特にアルファ側の恐怖感や閉塞感が拾われていたのと、「噛む」ことの暴力性を取り扱っていたのがとても真摯だなと思いました。
     違う常識のある世界を描いたものとして、かなり高度なSFなのではないでしょうか。大好きな味でした。
     それはそれとして、キャラクターの面でもめちゃくちゃ刺さりました!!! 私は、真摯でやや臆病で力の強い成人男性の攻めが、大好きなので!!!!!(大声) そして支配を悪とし安きに迎合しようとしない理性の強いキャラクターが本当に大好きなので、出てくるキャラクターが全員美しい魂をしていて素晴らしかったです!!!!!
     全員幸せになって欲しい。カバー裏で強くそう思いました。素晴らしい作品を世に出してくれた作者先生と編集部に深く感謝します。
  • イグナートの花嫁【単行本版】

    もりもより

    紙面がずっと美しい
    2025年4月24日
    画力でブン殴られる快感が最初から最後まで続くので目からの情報だけでも純粋に感動します。絵が、うま〜〜い。すごい。登場するコミュニティの文化をもっと知りたくなりましたが、物語的には蛇足でしょうからプロップを眺めて浸ることにします。大阪の民博に行きたくなりました。
    寂しさと虚しさに慣らされた一人と一人が、他者と関わる恐怖と自分の中に大事に持ってる愛(傷つけられても手放せない心など)の間でだんだんと緊張を解いていくさまが丁寧に描かれていて、好きな手触りの物語でした。続きがありそう‥‥? なようなので、楽しみに待ちます。
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  • ないしょのストーカーさん

    ヒロハルヨシ

    あとがきが良い
    ネタバレ
    2024年3月11日
    このレビューはネタバレを含みます▼ あとがきに小さく書かれている「救われるための話だ」という一文でなんかジンときてしまいました。独特なテンポ感・温度感のセリフ回し、画面のスキマに散りばめられた遊び心あふれるカットも手伝って終始ゆる〜いコメディ調で、冷静に考えたらぜんぜん笑い事じゃない要素をなんとなく柔らかく包んだまま進み、そして優しく柔らかく包んだままにするという結論‥‥というのが、湿度と不穏とあたたかさのバランス絶妙だな〜と感心しています。問題の先延ばしというより、解決しないことにする、ということで救われるあやふやなものがこの世には沢山あると思うので‥‥
    スパダリにも欠点はあり、天然にも見えている筋がある、みたいな多面性が読み取れてそこがこの作品のとても好きなところです。
  • ぼくのパパとパパの話

    ろじ

    心が洗われる
    2023年11月30日
    現実はこんなにうまくはいかなくて、苦しいことままらないことばかりですが、「こうありたい」と素直に思える素敵な作品です。こうありたいし、あってほしい。この作品のような世界が実現しそうでしないじれったい現在を生きる我々の「祈り」だな‥‥と思いながら読んでいました。願わくばこの家族にあまりある幸せがあるように。
  • 食べたくなっちゃった【電子限定描き下ろし付き】

    小畑つねちか

    最高!!!!!!
    2023年9月22日
    10年生活を共にした友達だったからこその絶妙に色気のないやりとりが本当に最高です、かわいい〜〜〜!! 疲れた心に沁みます、かわいい、あまりにも‥‥。紙で欲しくなったので久々に本屋に行こうと思います
  • カメレオンはてのひらに恋をする。

    厘てく

    丁寧であたたかい
    ネタバレ
    2023年9月22日
    このレビューはネタバレを含みます▼ Twitterで1話のスレッドを見かけて絶対に読みたいと思って買いました。ろうの文化をコンテンツとして消費してしまう自分にそこそこな罪悪感があるのですが、それでもこの作品のあたたかさが好きです。全く違う視点で生きてきた人間の、それぞれの視点から見た相手の文化、それについての発見、自分の視点への落とし込みなど、フジナガとケイトどちらも相手の人生への触れ方が丁寧で、そこに作者さんの祈りのようなものが感じられて好きです。ここに見える二人の真摯さは、取材の厚みがあってこそであろうなと思います。異文化交流の話が大好きなので刺さりました。続きが楽しみです。応援しています。
  • ながたんと青と-いちかの料理帖-

    磯谷友紀

    人間模様が味わいあって好きです
    2023年9月22日
    お料理の丁寧な描写や優しい筆致とは一見ギャップのある人間模様の苦味がとても魅力的だと思います。柔らかな手触りでありながらヒリヒリする空気感がクセになりました。敢えての言い方になりますが「問題のある人間(関係)」を描くのが上手‥‥それぞれいくらか問題がありつつ、でも悪意があるわけではなく、どうにか良きようになりたいと足掻いて折り合いをつけて生きていく人間たちが愛おしいです。
    続きが気になって仕方ないです。長男次男夫妻の行く手が気になりますし、主人公家族の今後の幸いも気になりますし、あとマジで慎太郎さんに幸せになってほしすぎる‥‥どうにか‥‥これは祈りです‥‥