このレビューはネタバレを含みます▼
四ツ谷駅の哲学科のある私大がモデルになっていませんか?!通ったのは◯十年前ですが母校です。講堂とかキャンパスとか、既視感!!先生もしや卒業生?!と思いながら読み進めていました。違っていたらすいません、ただそれくらい登場するキャンパスシーンが、あの空間で過ごした内部の学生の目線でリアルでした。
ストーリーは、2人の関係の深まり、すれ違い、求め合う気持ちがついにぴたりとはまる場面が丁寧、かつ圧巻でした。心に染みる名台詞も数々ありました。教授がさらりと言う「愛に触れる」、さすが哲学科教授!学生の恋バナを美しく表現してくれましたね。「このまま混ざろう」、そんな言葉が出てしまう相手に巡り会いたいと胸がヒリッとしました。
2024年最高の作品に出会えました。真剣に自分とも人とも向き合う、思考する、悩む、もがく、、答えが出るとは限らなくても、答えを出すことを期待せずただただ思考していました、あの年頃。一方で自分の弱さ脆さから目を逸らしたくて能美くんみたいにのらりくらりはぐらかして生きた時もありました。学生時代の不器用だけどクソ真面目に生きていたあの頃の気持ちを掘り返したくて、紹介されていた哲学書読んでみます!
素晴らしい作品をありがとうございます、BL好きで良かった!!