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今月(5月1日~5月31日)

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シーモア島
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投稿レビュー
  • 俺物語!!

    アルコ/河原和音

    見えているのに見えない魅力を堪能しよう
    ネタバレ
    2018年10月23日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 少女漫画と言えば「イケメン」が出てくるもの。
    この漫画も例にもれないのだが、そのイケメンの定義が従来の少女漫画とは少し違っている。

    主人公である剛田猛男は女子にはモテないが男子には好かれる、いわゆるイケメンではないが男気あふれる強い男、頼れる男。
    とはいえ、これを読んだ女性の中にはきっと「猛男、かっこいいのにどうしてモテないの?」と不思議に思う人も多いに違いない。
    ストーリーとしてモテない男でないと進まないから、と言ってしまうと身も蓋もない。しかしそういう設定だけの問題ではなく、この年頃の少女たちは、外見だけではなかなか猛男の魅力に気が付かないだろうという点にも納得できる。
    過剰なまでの男らしさを持ったキャラは、現代では魅力的な存在としては、あまりお目にかかれなくなってしまっている。

    だから猛男の魅力が存分に描かれた本作を読むと、一目惚れした凛子や、幼馴染の砂川とともに、少女漫画には珍しいかっこよさを持った剛田猛男の魅力をよく理解している親しい仲間になったような気持ちで楽しむことが出来る。
  • リウーを待ちながら

    朱戸アオ

    いつか来るかもしれない日のように
    ネタバレ
    2018年10月23日
    このレビューはネタバレを含みます▼ パンデミック、と言う言葉は度々耳にするが、現代日本で起きたらどうなるかはまだ実感出来ていない。
    この漫画は、感染力が強く発症すれば早期に死に至るが完治の手段が見つかっていない病が日本のある都市で発生した場合の「どうなるか」を描いており、パンデミックが起きた日を生々しく予感させる。

    手を尽くしても及ばず人が死んでいく中で、都市と感染者の封じ込めでかろうじて感染による死者を増やさないことしか出来ない医師たちの苦悩。
    しかし民衆は感染に怯え、可能性のある者を迫害し始める。
    ようやく光明が見え、パンデミックの収束が見え始めたところで、尽力していた研究者が感染してしまう無情。
    手を尽くしても最後は祈ることしか出来ない。
    そして祈りは届かない。
    平和を取り戻した街には、もう戻らない人の痕跡が残り、やがて消えていく。

    ありがちな表現になるが、人間の無力さ、非情さ、身勝手さ、弱さ、しかし立ち向かい生き残る強さ。そんなものが登場人物を通して描かれている。
    実写ドラマや映画にすると面白くなりそうだ。