いぬさん

光あるから闇があって、闇があるから光がある。
しかし、この漫画では光は子供。教育番組のキャストが闇。という、わかりやすい設定の漫画。
社会に毒され擦り切れた心のお兄さん達に、純粋な子供達がツッコミをいれるというギャグテイストな作風であるけれども、お兄さんの一つ一つの言葉には反面教師の様なものを感じる所があって、妙に感動したりする。
お兄さん達は生きるのに疲れているけれど、暗いけれど、毒を吐くけれど、子供達の為に、自分の為に、頑張っている姿に、応援したくなるけども…！そんな彼らを無情に襲う会社の横暴、社会生活のストレス、結婚問題、若さを失っていく絶望感。そして、わかるなぁと感じつつも笑ってしまう自分。笑

ものすごく感動する訳でもないし、なにか頑張ろう！ともならない。
でも、側に寄り添い、世の中への思ってはいるけど言ったところで…。という気持ちを毒舌で表現して、ゲラゲラと笑わせてくれる。そんなダークであるけど優しい漫画です。笑

YouTubeに上がっている天泣の動画を見たのが、この漫画を読むきっかけでした。漫画の内容は全く知らなかったけど、なんとなくでストーリーを想像して見ていたら、琴の綺麗な音にも感動して泣きました笑
そして、一巻から最新刊まで読み切りました。
それぞれの登場人物に何らかの辛い過去や影があるんですけど、読んでいて暗くならない。
琴という楽器が繋げた縁で集まった仲間達が、みんなそれぞれに苦悩し、向き合ったり、乗り越えたりしていく。そういった経験をしたからこそ、それぞれの本気の思いが奏でた演奏である。という事を知った上で、もう一度、天泣や他の曲も動画で見ると、また泣けます笑

最初は白銀と四宮の駆け引きにハマっていました。しかし、気付くと2人の周りに登場してきたキャラ達の魅力にもハマっていく。嫌いなキャラがいない。みんな良いやつ。基本は、ほとんど笑いある話なんですけど、だからこそ、ちょっと真面目になる場面では普段とのギャップに感動を覚える。
登場人物たちの心理描写も絶妙に良くて、青春を思い出して、ニヤニヤする事も笑
変則的と見せかけた王道の青春恋愛コメディって感じの漫画です。オススメです！