プリンさんがつけた評価
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スピンオフで、本作の初鹿野の仕事仲間の葛井が主役です。
そして、痴漢を目撃した二人の行動の違い。葛井と灰谷の出会いと、偶然のマンション隣同士で、窓あけると向かい同士。
駅も同じでという偶然。
灰谷の過去もあり、家庭や帰る場所、窓からみる灯り、遠く家の灯りのともっているところとか、なんだかわかる気がします。
灰谷の父親の暴力のせいで、自分も同じ遺伝子をもっていて、同じことをしてしまうんじゃないかと不安になるのも。
ただ、葛井は淡々としていて、嘘をつかない。一緒にいて楽なのもわかる。
そこに愛があるのが徐々にわかっていく感じも。
葛井が淡々と冷静であるのに、灰谷に恋をして、でも相手は自分ではない誰かを好きになっていて、好きだからこそ灰谷が前をむけるように大きな嘘までつく葛井の気持ちが健気です。
二人が唯一と思い、恋人になったところとか感慨深かったです。
ぜひ、本編とスピンオフとセットで読んでほしいです。(閉じる)
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