暗めの表紙と女の子の名前の入ったタイトルで、表紙を見ただけなら購入しない作風だったのですが、ネタバレしない程度に斜め読みしたレビューが気になって読んでみたら、予想を超えて胸にズドーンと迫る作品で...。登場人物3人(幼馴染の和也と浩平、凪子
)の気持ちの矢印の向いてる方向と、皆が自分のことより相手のことを思いやる優しさが紡ぐ物語が余りに切なくて、涙が止まらなくなってしまい(特に凪子の手紙のくだりはヤバかった)、気づくとこの胸に迫る感情を整理したくてレビューを熟読して、うんうんと頷いている自分がいました。
ネタバレしないでレビュー書こうとすると難しいのですが、BLで、女の子が、いい子で、こんなに絡んでいる作品は初めて読んだ気がする。そして、その胸中がこんなに苦しいものだとは...この作品を読まなかったら気付くことはなかったけれど、自分では知り得なかった気持ちに寄り添うことができて良かった。人の感情の機微を、読者に押し付けることなく、でも強く印象づける素晴らしい作品だと思います。読み応えのある作品が読みたくなったとき、手に取ってみて欲しい1冊かと。この作品が引っかかったのは、作品を読んで伝えたい気持ちが溢れて書いたことが伝わるレビューが並んでいたから。先にレビューを書いてくださった皆さまに感謝です!
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