松川祐里子懐かしい。「花とゆめ」からは、いつの間にか消えちゃったなと思っていましたが。
思わず見かけた懐かしさ及び、私は割とこういう仏教系オカルトバトルものが好きなので、思わず読んでしまいました。八部衆とか出てくるし。
松川祐里子、少女
漫画界隈では見なくなったなとは思いましたが、ハーレクインとか、そっちの方に行っていたんですね。まあそれなりに面白いのでは。
戦いあり、恋あり、友情あり。それから阿修羅というと、修羅道とか、怖いイメージも強いですが、この話の中での阿修羅は仏法を護る神であるという特徴に加えて、更に繊細な優しさ、破壊と殺戮を好む悪鬼としての面という、多面性を持った存在であるという設定は、なかなか面白いと思います。ただ、カップリングに意外性がない感じだったのが、残念でした。
しかも、最終的に阿修羅と結ばれる相手が、あまり私の好みではなかったし。
それから、作者の裏話によると、構想を練っていた最中に、たまたま、同時期にとある似たようなアニメが始まってしまい、パクリと思われるのを恐れて、当時は発表を見送り、お蔵入りにしてしまったそうですが。たぶん、これって「天空戦記シュラト」ですよね?
それで私の感想からいうと、天空戦記シュラトの方が面白いですね。
確かにやはり、作者が女性のせいか、恋愛とか家族愛とかの、個人的な要素の方重視の内容になっているような感じですし。作品紹介でも、ラブファンタジーと銘打たれていますし。
でも「天空戦記シュラト」とか「孔雀王」とか、そういうのが好きな人なら、それなりに楽しめるのではと思います。clampも、昔シュラトの同人誌もやっていたようなので、やはりインド神話がモチーフの「聖伝」も「天空戦記シュラト」の影響を受けてできた作品のようですし。
そして八部衆の中には阿修羅や龍王や乾闥婆王や迦楼羅王ら、「聖伝」の中の六星としてもお馴染みの神々の他に、「天王」という神もいて、更に最も徳の高い神と呼ばれているそうで。
だから「聖伝」の中でも、人格者という感じだったのかも。
ちょっと物足りない長さといえば、物足りない長さかもしれませんが、手軽に読めるといえば、手軽に読める長さだと思いますし。読後感も良いですし。
阿修羅って他にも「孔雀王」とか、漫画では少女になっていることが多いですね。
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