直前に、同じ山本先生の「失われた記憶」を読んでいた。山本先生の絵の力をもっと高いと評価していた私にはそれが少し物足りず、抱いていた期待感をきっちりリベンジしてくれるのではないかと、本作品にやって来た。
結論、口直し出来て嬉しい。キスシーンは超very good!!
プレイボーイがヒロインに陥落、HQに限らず少女漫画女性漫画一般に鉄板もの。こういうのはどれも、何故だかヒロインはモテてしまい、自分からでなく、彼のほうから積極的に来る。今まで会ってきた女性とは違う、なんて新鮮に思ってくれて(プレイボーイなら、女なんて皆一緒さ、などど考えず、どんな女性にもいつでも新鮮に思えるから、次々フラフラ行ける人間なのだろうが、本当は)、モテ男が自分「だけ」の存在になる、という女心の最大の野望のような物を実現させる夢ストーリー。
その上、根底に幼時の記憶からの女性不信、どれも標準装備で、変わったところは、欧米原作物ゆえの「ポロ」競技選手ということくらい。英国に関係の深い国の人でないと、スター選手といっても遠くてピンとこない。
それでもこのテのロマンスは飽きるくらい読んでいるくせに、何番煎じでも気分よくいただけちゃう。但し、いくらポロ競技で外国色出てるとは言っても、逆にこのストーリーがこの価格?、なんて舶来品であるHQのこの高圧的価格設定には、多少モヤっとは来る。
コミカライズ山本先生だから、直前読んだのが、同じ先生でのHQだったことが、私には重要。
だけど、お兄さんの方が素敵に見えちゃったりして、彼のほうのHQあるんだろうかと、(まだ調べてないので)新たな関心が呼び起こされた。
66頁の上半分のコマ、仕切りと言葉の関係が紛らわしい。上から読む→右から読む、の原則が、コマの中の小コマとの関係と、隠れた主語との関係とで逸脱。目線に合わせると区切りかたが適切でないと感じる。
それにしても、お兄さんの挙式はあったのかこれからなのか?
冒頭で「先日結婚した」とあり、その後デイジーと出会い、デイジーの父親からは兄は結婚予定の話として会話、脅しはこれからの兄結婚の妨害に関して。
一体どっちなのだ?
追記) お兄さん編は既読の、「大富豪と裏切りの薔薇」だった。どちらも酷い親に振り回された子ども同士愛を見つける。お兄様アレハンドロかっこよすぎ。山本先生の描かれる男性は見入ってしまう。