詐欺師最後まで切り込んできて油断も何もあったものではない。敵役シルビーも悪企みでお役目全う。
イタリア上流階級にいとも簡単に入り込んで、貴族は貴族でも公爵ランクの男性で、独身の素敵な優しい人と、となれば、同じ階層の彼に興味を持っていた独身女性は面白くないのは当然だろう。シルビー一人だけがライバルポジションなのは変な感じ。ストーリーを、スッキリさせるためだけで一人に絞られた感じがしてしまう。
ヒロインが子どもっぽく見えてならない。 わざとらしい展開なのを本人が無垢キャラということに読み替えさせられた感あり。子育て真っ最中の人に、あの常識が判らないことになっているのはおかしい。困っているならいろいろとやってみているはず。ヒロインは、手なずける事ができた、というのは構わないが、方法に納得出来ない。全裸シーンもストーリー展開にあざとさを感じた。
公爵という地位や、人の資産運用をしているという職業などに過度のきらびやかさを期待させるかもしれないが、詐欺とか急遽秘書仕事とか徹夜明けとか、親に嘘をつき続けるとか、多数の不自然さに、話にのめり込んでいけない自分がいる。
彼は彼で、いくらヒロインに同情したとはいえ、旅行者への厚遇そこまで?、ということばかり。
執事のアシストもナイスだが、そうだったの!?、というところに、私は乗れてなかった。
ベニスと来て仮面舞踏会、これもよくある組み合わせだが、ストーリーへの咬ませ方が作為的過ぎてハラハラしきれなかった。