ヒロインジーニーは、片思いしている男性ヒーローウォードに告白する勇気もないくせに 強引にアプローチする同僚たちに嫉妬することに惨めで涙が出てきた。その現場に偶然ウォードが入ってきたから 涙は蛇口が壊れたように流れ続けた。異性関係に悩むジーニーの相談に乗ろうと手を差し伸べたウォードだが、彼女の語る男性はロクデナシと判を押し、別れるように諭すのだった。自分がそのロクデナイシとも気付かずに。この展開はチョッピリだけど心地いい。ジーニーにしてみれば、気持ちに気付かず ロクデナシと言い放つさまは滑稽だったことだろうが、私から見ればかなり姑息。彼の腕の中で泣いてしまった時に告白すればよかったとは老婆心だが、物語なのだから仕方ないかと考えを改めてみても、どうせ事務所を辞めるなら 告白して玉砕してからにすればといらぬお節介なおばさんの立ち位置は変わらなかった。それは、事象毎にそう思う、そう思うところだらけなので 感情がヒロインに寄り添えない。ほら、今こそ・・と。彼がアプローチしてきたあの朝、さりげなく愛しているから、愛してくれないのに関係は持てないと 言ってしまえばよかったのだ。と、イライラが募って楽しむどころではなくなってきていた。それでも、彼の夫婦関係と娘の出生の真実を聞かされた時には 吐き気がするほどの悪寒を感じた。温かい家庭を望む彼の本意が見えて氷の男は消滅した。彼女の辞職に 行動を起こす彼なのに、鈍感ジーニーに もんどりうつ思いだった。