はじめは絵が綺麗だと手に取りました。絵のタッチ的にソフトだったので、まあ読んではまってもまた忘れちゃうんだろうなと半ば思いながら。読み始めた時は6巻までしか出ていなくて、一気に読み終わった後にはどっぷり世界観に沈んでしまっていました。はまるというよりも、沈むという表現がこの作品にぴったりでしょう。普通、煌びやかで鮮やかな世界に憧れますよね?不思議なことにこの作品は真逆で、灰色によどんだ沼へ惹き寄せられるかのように、病みへの憧れがあります。しかも、登場人物だけでなく読者の私達も気づいたらもう、深みから抜け出せない所まで沈んでいるのです。7巻が待ち遠しかったです。今は8巻が待ち遠しいです。