「花の24年組」と呼ばれる少女漫画の巨匠の一人である大島弓子先生、個人的に萩尾望都と並ぶ天才だと思っています。
大島先生の代表作と言えば『綿の国星』、『バナナブレッドのプディング』ですが、大島調とも言うべきクセがある…特にバナナの方は、繊細な少女の心と救いを描いた傑作であることは間違いないのですが(大好きなのですが)、クセが強すぎて受け入れられない方がいるのも事実。
それがいつしか変わった。目の大きな少女漫画絵からプチトマト目の地味な顔立ちに。だけれどもセンス抜群の絵柄で、大島調も調整されて、誰でも読みやすい作風に変化した。人生を斬新な切り口で、悲しみを極上のユーモアに包んだ作品群は、どれも代表作と言っていいくらいのクオリティです。
大島作品は物語の〆方が本当にどれも素晴らしいのですが、表題の『ロングロングケーキ』では脇も脇であった友人が登場して、一つの世界の見方を提示します。これと似た発想に基づいた作品に触れた時、『ロングロングケーキ』はさらっと軽やかに、なんて素敵な表現だったろう…と、思い出すのです。
最近他作家さんのSF作品を読み、また思い出したのでこちらにレビューしてみました。
表題作以外も名作揃いの一冊です。