ハーレクインの王道・シークと一般女性のお話ですが…本作品に出てくるシーク(?)のサイードは、その王道設定からは少し外れています。
王家の一員でありながら、その王家を守る戦士となるべく育てられ、文字通り『●人マッシーン』として成長した彼が、王位継承問題に巻き込まれた異国の女性・クロエと出逢い、問題解決の為の結婚をして…
幼い頃から戦士としての教育だけを施され、人間らしい感情をことごとく排除されたサイードが、愛する者を守る為なら己を犠牲にする事もいとわないクロエと、どんな風に愛を育むのか…そもそも、人間らしい感情が欠落しているサイードに、クロエを愛する気持ちが生まれるのか…そこら辺は、本作品の肝です。
絵もストーリー運びも丁寧で、読みごたえのある作品です。強いて言うなら、赤ちゃんをもう少し可愛く描いてほしかった…
星5つなのは、終始ほぼ無表情の、愛を忘れたぶっきらぼう・サイードのような人物設定が、自分の大好物だから…かなぁ💦