ネタバレ・感想あり奇子のレビュー

(4.3) 23件
(5)
11件
(4)
10件
(3)
1件
(2)
1件
(1)
0件
大人の手塚治虫
2025年5月31日
なかなかディープな物語で、子供ではなくある程度年齢を経てから読む方がいいでしょう。時代や地域性もあって考えさせられる作品です。
いいね
0件
今だから読めたと思う
2024年3月31日
これは私が9歳の頃に描かれた手塚治虫先生の漫画で、あの頃はもちろん昔日本で起きた下山事件などのことなど知りもせず、その後、この漫画のことも事件のことも知らずに成長しました。やがてこの事件のことぐらいは薄く知る事もあり、しかしまだこの作品と出会うキッカケは有りませんでした。そして最近ようやくNHKでも当時の新たな新証言が出たという番組があり、偶然これを読むことになりました。ネットで昔の手塚作品が読める時代、本当に素晴らしく有難いと思います。社会派の手塚治虫先生の作品の描き方、やはり本当に凄い!!読み応えあり過ぎでした。
いいね
0件
恐ろしい漫画
ネタバレ
2022年9月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ 昔の忌むべき習性?がつまりに詰まって奇子=あやこという少女を作り出したお話しですね。
昔の本当にあったか分からないけど、ありそうな
家のしきたり、男尊女卑、戦争後の日本の話しの中でのあるあるもありながら、不気味なそれぞれの人間の穢れを読みました。なにより奇子の今後の人生どうなったのでしょう?
いいね
0件
ダークだけど、読み易い。目が離せなくなる
2022年5月4日
暗黒。読み始めると止まりませんでした。閉鎖的、封建的な家族の恐ろしさ、死んだことにされ閉じ込められた奇子の境遇へのやるせなさが心にズーンときます。次男を通した表の社会の描写も見事で、引き込まれます。そして最後のエンディング、読後感がなんとも言えません。手塚治虫がこんなのを書いているとは思いませんでした。小説ではノワール小説という言い方をしますが、そのような作品です。また時間がたったら読みたいと思います。名作です。
リアリティ
2022年2月18日
黒手塚と呼ばれる作品。
いつか読むぞと決めていながら、躊躇もしていました。
いざ読んでみると、どんどん読めてしまうし、
先が気になって一気読みでした。

確かに内容はダークですが、
天外家の人物像や生き様が、何ともリアリティがあって、彼らの動向から目が離せなくなりました。
下山事件など実際に起きたことがベースになっているようですが、このリアリティはそういう処から来るものではないと感じました。

客観視すると何とも残忍な事が起きているけれど、戦争に行った祖父、厳しい時代を生きた祖母、戦後の空気が残る中育った親から手渡された感覚が何となく自分の中にあって、全く知らない世界ではない…と感じました。

天外家の中で、私は伺朗にシンパシーを感じました。
奇子はもちろんですが、彼の印象がとても深く残りました。
それから母ゐばですよね…うん…。
それを含めて是非ラストまで読んでみて欲しいと思いました。
一生忘れられない
2020年4月25日
お金を払って読む価値があります。
手塚治虫が如何に偉大かを思い知らされました。
巨匠の巨匠たる作品
2020年1月13日
リボンの騎士のような作品も好きですが、手塚治虫作品では青年向け社会派作品のほうが好きです。重い気持ちになりますが、この作品のようなテーマを描けるところに、手塚治虫の巨匠たる所以を感じます。
奇子はどこへ行った?
2019年8月17日
登場人物の名前が読みにくいですが一気読み。因習、差別、家父長制度、戦争、村八分、田舎の陰湿さ。閉塞感の強い鬱々とした話。虐げる者と虐げられる者。利己的な人ばかり登場。
色狂いで傲慢な作右衛門。そんな父に金のため自分の妻を差し出し、果ては殺す市朗。自分が生きるため人を殺す仁朗。共産主義に関わり勘当される志子。賢いが異母妹の奇子を愛する伺朗。
天外の家か血筋か、皆どこか壊れています。志子がこの中ではまし?復讐を語る顔がヤバかったり、兄を針で刺していましたが……。後は案外強かった母ゐばとすえ除く天外家ヤバい。
しかし一番の犠牲者は土蔵に閉じ込められて育った奇子でしょう。無垢で無自覚。体を重ねる意味も知らぬまま成長。男たちを惑わせますが、もしも全てを理解してもそれが幸福とは限らない所がまたキツイ。
仁朗のGHQ絡みは正直な所よく分からず。何故仁朗が命を狙われていたのか。その辺は自分の読解力不足かも。終わり方がまた凄い。結果的に奇子が味わった恐怖を皆が味わい……救いはもちろんなし。しかし波奈夫と志子まで……。
落ち込む…
2015年10月26日
手塚作品はメジャーじゃない方が面白い。ただ、読んでいくうちに気分の落ち込みがハンパない。でも面白い。
重いけれど…
2008年7月27日
重苦しい空気感、難しいテーマ…何度でも気軽に読みたくなるような感じはしません。怖さ、儚さがひしひしと伝わってきます。

…時代は違っても人の中に巣食う悪なる物を真摯に描き上げただけではなく、人間の罪を映す鏡のような主人公の無邪気さ・無垢さが切なすぎる。…と、同時に彼女の存在が恐ろしくもあります。

素晴らしい名作と手放しで明るく言い切れないけど、読んでおいた方がいい…と思わされてしまいました。圧巻です。
歴史の陰を学ぶにも…
2008年3月30日
内容は難しく深いです。人間の暗黒部分を歴史の暗黒のなかに描いているので、悲しく暗いです。
20代のときと、30代のいま母親の気持ちで読んだのではまるで違う景色が見えました。また40代で読みたい。読み応えありますよ。
お薦めです。
重たい
2025年4月17日
重いテーマや難しいテーマを扱っていて暗い気持ちになるけど、目が離せずどんどん読んでしまう。読み終わって、人間が1番怖いなと思った。
いいね
0件
ファム・ファタールというのか
2021年10月28日
戦後の日本、東北の農村が主な舞台です。実際にあった事件もモデルとしており、現実味があります。
途中経過も結末も悲しいことが多くて、ただなるべくしてなった最後だとも思えてしまうのが、この作品のすごさと考えます。なぜこんなことになってしまったのか?誰が悪いのか?線引きが難しいところもあります。出会わなければ巻き込まれなかったであろう人もいたので、運命的なものも関与するのかと思えてしまいます。
いいね
0件
最後は
2021年3月31日
実際はもっと続けて描く構想だったらしいですね。
なので伏線回収されてない部分があるのに納得。
でもゐばが天外の土地を見下ろしながら言うセリフで締めたのは良かったと思う。
いいね
0件
人間の欲と罪
ネタバレ
2020年10月12日
このレビューはネタバレを含みます▼ 東北の大地主の旧家で生を受けた奇子は、当主の権力と欲望、大人たちの利害関係優先の態度によって、死んだ存在にされてしまう。あまりにも酷い扱いを受けながらも、心は少女のままで美しい大人の女性に成長する。長兄の遺産と妻をめぐる父親との確執、次男と姉の巻き込まれた戦後日本の抱えた闇、三男のアンモラルな愛。旧家という隔絶された世界と戦後という日本の政治情勢が奇子とその兄弟たちの運命を狂わせ、人間の業を際立たさせる。
暗い
2019年8月13日
暗ーーい話です。
そういう時代だったのかもですが、ヒドイ話です。
いいね
0件
薄幸…。
ネタバレ
2018年11月16日
このレビューはネタバレを含みます▼ あまりにも不幸な生い立ちをした主人公の奇子は、周りの身勝手と欲望で、人生をねじ曲げられていく。
何とも後味の悪い内容ですが、うまい具合に戦後の混乱期に起きた事件と、物語を絡めて作られている所が、さすが手塚治虫と思いました。
戦後の闇
2018年5月29日
戦後の日本の闇を色濃く映し出している作品だと思います。
奇子や、周りの登場人物たちの心情が巻を追うごとに鮮明に描かれ、臨場感が半端なかったです。
続きが気になります…
ネタバレ
2018年1月14日
このレビューはネタバレを含みます▼ 某バンドが同名の曲を出しているので、
原作が気になって読んでみました。

ドロドロとした内容ですが、続きが気になって
どんどん読み進めてしまいました。
1巻は、奇子が蔵に閉じ込められるまでの話なので、
これから先を読むのが、楽しみなような恐ろしいような…。
ぐっと来る
2009年5月11日
人間のドロドロしてる部分が全面的に出てます。

それでも引き込まれていきます。
奇という文字には
2008年3月3日
奇という文字にはあやしいとか奇抜というイメージがありますよね?テレビ番組の受け売りですが、優れているという意味もあるそうですよ。奇子は後者なんでは…??
辛く苦しく救いのない話
2014年7月12日
最初から最後まで登場人物の誰一人好きになれない話でした。奇子も志子も仁郎も伺郎も…全員歪んで全員狂ってる。それでもこの救いのないラストは酷すぎる😔
ダークすぎて、読み返したくない作品です。ハッピーエンドばかり読んでるお花畑な私には、キツかったです。
ちょっと…
2008年3月7日
手塚先生のフアンですが、これはちょっと難しい感じがしました。奥底の部分に人間らしさを感じるのですが…
レビューをシェアしよう!