愛を知らない娼夫のキョウスケと、謎めいているイトウさんとのダークなお話。
あー、これはすごく好みで刺さりまくった。
こちらが先生の初BLだったとのこと、相当練り込んで作られたのではないかと思う。
設定が細かく青年誌のようなハードボイルドな要素もあり読み応えがあるのに、面白くて2巻をあっという間に読んでしまった。
辛い要素が多すぎて幸せを願わずにはいられない…。
周りがキモい人ばかり(気持ちの悪い人物を描くのが本当に上手くて感心してしまう)なので、より主役2人の純愛が際立って尊いものに感じられた。
全体的に黒塗りが多く暗い雰囲気にピッタリ。
中途半端なトーンを使わない白と黒のコントラストが印象的な絵も好みで、すっかり先生の世界観に魅了されてしまった。
2015年頃の作品のようだが、良いものは時を超えて人の心を揺さぶるものなんだなー。