ネタバレ・感想あり月影の御母のレビュー

(4.2) 5件
(5)
2件
(4)
2件
(3)
1件
(2)
0件
(1)
0件
純粋な妖怪物語
2023年6月11日
単純明快な妖怪奇譚と母恋物語を足したような作品だと思いました。サラリと読めて面白い。この作者さんの作品は何年たっても作風に全く変化がなく、安心して読めます。ある意味凄い。全く容姿に変化が無い女優の舞台を観ているかの様です。
信じられぬ奇跡
2022年4月5日
前に読んだことあって、ふと、思い出してまた読みたくなりました。摩訶不思議な因縁に引き寄せられ出逢う場面に胸が踊ります。是非とも読むべき本です。🙂
「母」はすべてを内包している
2023年5月19日
193ページ。
各話に妖怪の出てくる連作形式で、母恋しで旅する少年の物語。
この「母」の表現が非常に著者らしく、私好み。
「母」は善も悪も等しく区別なく産み出す寛容さと、己の分身に対する視野狭窄を併せもっていると捉えているのですが、こういった「残酷な神」としての母を描けるのはやはり女性作家に多い気がします。
本当にまるで昔話を読んでいるようだった
2022年5月21日
こういう話を本当に読んだことがなかったのか、初めてに思えない。ちょっと怖くて不思議な話が昔話には沢山あって、まさに民話の世界そのものに誘われた気がしてならない。

母、母を語る偽物、人間以外も次々登場と、寂しさの漂うトーンの母恋しの物語は、母探しの最中にその思慕の情につけこまれて危険な目に何度も遭う。平安期設定の時代物?

絵はシンプルに何を描いているか最小限度の描写で解らせる線描画の趣き。侘しい廃屋とかにピッタリするが、化け物のシーンや襲われたときの被害描写が逆に、妙にその素朴さが多くを語ってくるようで、細かくないことが寧ろ生々しさを駆り立てた。

大うなぎ、結局これが物語で一定の役割果たす他は、この世の人ならざる者のおどろおどろしさで話が組み立てられている。その者らに出会わせ怖がらせて、主人公蓮王丸を追いたてるように旅をさせる。
見守る母の、蓮王丸に対するもどかしくも切ない想い、行動にハラハラしながらも付き添い守りきりたい気持ち、これが母視点で捉えて私にはこたえてしまった。
こどもサイドで読むことは出来なかった。
どれだけ心残りだったか、だからこそのストーリーだ。

もっとも、それをいうなら、その心残りが化体した砦の怪物の造形が甚だしく恐ろしく気味悪く、でもそれだけ想いの強さ激しさを物語り、想像される残された者達の不憫さは際立ち、その後の幸せを思わずにはいられない。山賊にでも成り果ててしまうのだろうか。

咀嚼するにはあまりに硬い、ストーリーに用意された各エピソードのバックグラウンドむき出しのままで私は読み過ごしてきており、なんとなく私には伝わり方がはっきりしなかったところがある。とても申し訳ないが4.0未満のつもりの4星で。
短編
ネタバレ
2022年12月19日
このレビューはネタバレを含みます▼ 母の愛がテーマなのかな。
時代は中世日本ですがはっきりはしないです。
蓮王丸の母親は結局松王丸を呪っていたのだろうか?
いいね
0件
レビューをシェアしよう!
作家名: 近藤ようこ
ジャンル: 青年マンガ 歴史
出版社: KADOKAWA