読みはじめて、異様に引き込まれた作品。生い立ちが独特。親の個性が二人の関係性に大きく作用してると思う。晃が大学に進学したときに切ない決断をして、そのあとに再会したときの盛り上がり…そこから静かな波、一見ほのぼのとした二人のやり取りに、タイトルの意味が影をさす。読みたいような読みたくないような…苦しい感じを抜けて、なんだか今どきな落ちになりました。多様性。禁断といえども個人が尊重されるべき、といえるところか。アキラは何で兄に対して丁寧語なんだろう。そこだけ不自然で不可解だった。けいちゃんは普通に対話してるのに。なんとなくアキラの存在は宙に浮いている現実味のないフワフワしたものに感じられた。