女性蔑視、時代考証不足等の低評価レビューもなんとなく理解出来ます。それを踏まえた上で、実は巻を増す毎に、その欠点を上回る(補う)展開に、作者さんの作品に対する真摯な熱量を感じます。
アルテだけでなく、その周囲の人々の視点を通して当時のイタリアの人々の暮らしぶりや、時代考証等が散りばめられ、アルテへと話の軸は戻ります。
願わくば、ルネッサンス華やかかりし時代の世界の中心フィレンツェの絵画業界を題材にしているのであれば、当時の芸術関連の仕事の裏事情、壁画や肖像画等の絵画の素材や手法の違い(出来れば3巨匠の話を交えて)、また公証人の必要性とその仕事内容等々、折角それ関連のキャラがいるのだから、どんどん明らかにしてほしい。
それでもやっぱりアルテの勇気と素直さには、いつも元気づけられるから読むんです。