16世紀初頭のイタリアを舞台に、画家になるという夢に向かって『頑張る』少女の物語です。
当時の時代背景をしっかり表現していながらよくできたストーリーでとても面白かったです。
重みがあるのに軽快に読み進められて、次巻をわくわくしながら待ち、無事に完結巻まで読み切りました。
絵は好き嫌いがあるかもしれませんが、貴族の衣装や背景の書き込みなど素晴らしく、コルセットをつけた女性のシルエットが上手に描かれていて読んでいて気持ちがよかったです。少女漫画にありがちな「胸のところがそんな形になるわけない」という身体の違和感が皆無だったのが実によかったです。
話の合間に「storia parallela」と題した1ページのサイドストーリーが描かれていて、私はこれが大好きでした。ここでキャラの真意がわかったり、嫌な奴だと思っていたキャラの素顔が見えて憎めなくなったりと、物語に深みが出る素敵なスパイスでした。
最終話を読み終えて心がぽかぽかしていたところ、番外編がまだ続くとのお知らせが目に入りとても嬉しかったです。