現実にはいないですが、いい子で健気なので応援したくなります。お互いをどう思っているかについては描写が丁寧なため、本筋を楽しむには支障ありません。
ただ、その他の設定が甘いので、ストーリーの背景も読み込んで考察したい人にとってはモヤモヤする漫画です。
何も考えずに読めばいいのですが、家族問題とか設定が重めで考えさせられる漫画の雰囲気を出しつつ内容が軽いので拍子抜けします。作品全体を通して、扱う題材ひとつひとつに思慮深さを感じません。
また、キャラクターの言動も共感する部分が少なくてなんでそうなるんや?って場面がありますが補足説明が少ないです。リアル、等身大の高校生のストーリーかと思ったら、主人公だけでなく相手の男の子も感覚がズレてるというか世間知らずというか。彼は言動が厨二っぽくて幼稚ですが作中ではクールなイケメンとして扱われて謎です。クールなイケメンと荒れる反抗期の男の子像が合致してなくて、最初二重人格を疑いました。◯◯な状況で、こう思ったら、こう行動するだろうっていう道筋を考えずにキャラクターが動かされている感じ。キャラクターの気持ちまで意識が足りてない印象を受けました。
もし、中途半端にリアルによっていなくて、フィクション性が強ければ、もろもろ気にならなかったかもしれないです。