氷点とは摂氏0度。プラスでもマイナスでもない、いわば「起点」。
まっさらであるはずの赤子の時点から既に殺人犯の子であるという陽子の「負い目」は人は生まれながらもつ罪、いわゆる「原罪」の象徴です。陽子が清く正しく生きようとも、その負い目から完全に解放されるわけではない。ではどうすべきか、という「答え」をこの本は持ちません。本1冊丸ごと使っての読者への壮大な「問いかけ」です。
父の本棚から無断拝借して初めて読んだとき私は小6くらいだったので、わからない部分も多々あり、本当に理解できるまで時間がかかりました。何度読み返したかわかりません。
三浦綾子さんの本は他にも読んでいますが、この「氷点」が私は1番好きです。