皆さんはブロマンス作品はお好きですか?私は大好きです(笑)
古書店を営む真志喜と、せどり屋の息子・瀬名垣。
2人は幼馴染ですが、その一言で言い表せない、特別な関係。
お互いに持っている、友情+αの執着。
その心の機微を繊細に、美しい文章で書かれた、、、一言で言うなら上質な匂わせ作品です。
直接的な表現はないにも関わらず終始漂う艶っぽさ。
読後のドキドキと余韻、物語世界の光景を思い浮かべて恍惚とする感覚。
ライトノベルも直接的な表現のある作品も大好きですが、全てを語らないことで物語に奥行きを持たせ、読者に想像(妄想)させるエロさ。
これは相当な文章力と表現力がなければ、ともすると物足りないと受取られるのではと思いますが、個人的に大満足の匂わせっぷりで、さすが文学作品、さすが三浦しをん先生!の一言。(元々三浦しをん先生の文章が好きです)
ご自身もBL好きを公言されていますが、もう腐女子のツボを悉く心得てらっしゃって、、腐女子に覚えのある方、ブロマンス作品が好きな方は間違いなく楽しめる一冊。妄想が止まらなくなります。
BL小説ではないですが、BL好きで小説に挑戦してみようかな、という方にもおすすめの内容と文章量です。
ガッツリBLが好きな方には物足りないかもしれませんが、匂わせの美学を堪能できます(笑)
古書業界についても詳しく書かれており、読書好きな方には刺さる世界、設定ではないかと思います。
お仕事面でも読んでいて面白いです。
お話のテイストが自分の好みに合致しすぎていて、間違いなく何度も読み返してしまう作品です。
少しでも気になった方はぜひお勧めします!