この方の作品の、復讐版2作目を読みました。
前半のサスペンス張りの、過去を知りたくて読み進めましたが、もう一度身を投げる という展開に、繰り返しの安易さを感じ、展開が分かりやすくなり、物足りないエンディングでした。
でも、風景や今では朽ちた教会の描写、流水・おぼれていく状況などの描写は、流石だと思います。イラストも力強く描かれていてとてもよかったです。
内容だけなら★3 ですが、イラストに情があって★4
2作品とも、「復讐婚」「水底の花嫁」、復讐に身を引き裂かれるほどの後悔と無念にさいなまれるヒーローが、幼少時はとても温かい家族のなかで、愛されていた という育ちの良さが共通しているので、復讐を決意し、突き進んでいくことも、その一方でヒロインに魅かれて愛して救われる という経緯にもいつも納得して読んでいます。