タイトルからは繋がりにくいですが…ざっくり言うと、家計簿をつけて節約生活(というか、もはや人生)を送る課長と、ある事をきっかけに共同生活をする事になった節約とは縁遠い部下のお話です。
周平の強迫観念にも似た節約思考に対して伏見が言った「楽しそうに節約する人はそれでいいと思うけど、課長はそうじゃないみたいに見えた」というセリフに、思いやりの心を見つけて感心しました。私だったら速攻で節約=ケチのレッテルを貼ってしまいそうです…。そういう色眼鏡で見ない所に人としての徳を感じました。
実際、無関係の読者である私から見たって伏見の買い物に「それは無駄使いでは?」と思うような出費もあった気がします。私が周平寄りの考え方をするというのもあるでしょうけど、伏見マジックというか、彼の言葉・考えを聞くと周平同様、妙に納得してしまう自分がいました。
そうやって、節約(家計簿)・お金・日記・王子と、タイトルから過去、考え方など様々な要素を上手く繋ぎ合わせてあったと思います。特に光るブレスレットの話はガツンと響きました。軽い気持ちで読み始めましたが、思いの外切なく考えさせられるお話でした。