生い立ちから両親に甘えられず、養女で亡くなった姉には理不尽に恨まれ、心を許した攻と結ばれた直後には裏切られたと思うような出来事があり…とここまででも可哀想なのに、家の火事で借金があると叔父に売◯を斡旋され、祖父のゴースト作品を作らされで心を痛めている受。祖父の名をかたって世間を騙すのが嫌だと◯春を選ぶも、攻以外との最中描写はなくそこはあっさり書かれています。攻は受を昔から愛しく思っているのにタイミングが悪くてことごとく誤解されてきています。最後は攻受共に覚悟を決めて仕事でも恋愛でも最上の選択をしてのハピエン…ですが、素材はいいのに生かしきれていなかった気がしました。西陣織の説明が詳しくてよくわかりましたが、同じ位受の切なさというか心理描写の書き込みが欲しかったな、と。攻も受に執着していた割には嫉妬の頻度・温度の描写が低く感じました。何人もと致してきた受の体にもっと妬心を燃やす表現とかがあると良かったかなと思います。