古代歴史、特にインドが好きな作家さんのようです。ところどころでインド風景がみえるような描写はステキでした。
生まれたときの神託で神として育つヒロイン、最下層の階級から大国の王となるヒーロー、設定は面白いです。ただ、不自然な感情構成に違和感ありました。きっと古代インドへの愛着、歴史認識の裏づけを感じさせる文体に比較して、キャラクターの心理描写が足らなさすぎるからそう感じたのかも。また閨のシーンは他の文庫や作者さん含めてマニュアルがあるのか?と思わずにはいらないくらい、似たり寄ったりの文体描写に思えました。もっとこの作者さんの個性が今後出てくることを期待します。