設定は面白く、筋立てに意外性がちりばめられていて、80% は、面白く読めました。
イラストが、ストーリーのほころびというか、冗漫さを補うほどの流石の絵でした。
弟の性格設定にあまりにも無理やりな都合のよさを感じ、異形に見えてしまうヒロインの設定のユニークさ、そういう試練に見舞われた事件、幼くひとりぼっちで、冷たい家族のなかで引きこもっていた成長期、などはこの作家さんならではの文章で、読み応えはありました。ただ、ヒロインの性格を暗転させすぎだと思うし、無理やりにソーニャ文庫感をだしているのか、中途半端でがっかりな読後感でした。
弟のキャラにもう少し共感できたら、イラストの良さも含めて、★5です。