「昔々あるところに〜」から始まって「幸せに暮らしましたとさ」という締めがぴったりくる大人向けお伽噺のような作品でした。
ある日、魔術師が傷ついた人狼を拾うんだけど、その人狼が実は‥という含みを持たせながらキュンもあればハラハラもある、そんな展開に気がつけば一気読み。いつもながらお話の進め方はさすがですし、不老不死とか周辺国の不穏な動きとか色々な設定があるのにごちゃついてないのは作家さんの腕がいいからなんでしょうね。
タイトルがコミカルだったので軽い気持ちで読んだらいい意味で裏切られました。読み応えのあるストーリーですが、読後感はほっこり。ラスト、幸せに暮らす2人のチラ見せがにくい!作家買いして正解でした。