2人の葛藤や、背負うもの、共有する苦痛のようなもの、そしてそれを受け止め合えるまでをとても丁寧に描いている作品と思います。
この作家さんの作品を3コ読みましたが、そのなかで2番目によかった。
星を4コにしましたが、3.5 という感じです。
ヒーローのダークな部分には、あまりドン引きしません。ダークに完全に堕ちるまえに、ヒロインの清廉さに救い上げられているように思えたので。
ヒーローが凄絶な経験 (復讐する原因) の前まで、幸せな家庭で育っているから、
踏みとどまることのできる心根のようなものが根底にあるのだろうと思いました。
私は、この作家さんが あとがき に書かれる文章にとても好感を持てます。