この方の作品、4作目で、一番引き込まれました。
表紙のヒロインの右手だけが、疫病の青色になったままで、左手にもっているらしいものが何なのかよく分からない点が謎めていて、面白いです。油紙に包んだ手紙?
疫病に浸食された大地の宿命のようなものに、生き続けることで挑む2人。と思って読み終えました。ソーニャ文庫の番外編は、本編が重厚な分、心温まるエピソードでとてもよかった。
この作品、都合の良い解決で国を守りました・・というものではないし、疫病への取り組み方があまりに理不尽で過酷なので、たぶん読み返す気力はでません。ヒーローが歪みで壊れかけますが、それをザクドの力を自覚して制御していくことで、乗り越えていく終盤が、とてもタイトルの通りだったと思います。