279ページ。挿絵無し。なかなかのなんでも出来るスパダリヒーローでした。
高校生の時からの同級生で、婚約者。お嬢様育ちで、色々なことが苦手なヒロインを陰ながら助けてきたようです。このヒロイン、中学生までどうやって生きてきたんだ?っていうくらいピンチがいっぱいあったようです。ヒーローの方は、勉強も出来ればスポーツも出来て、遊園地を貸し切れるくらいのお金持ちで人付き合いも上手で料理や船の運転までできちゃうハイパーでスーパーなダーリン。もちろんヒロインを溺愛。なかなかの夢のつまったヒーロー像でした。が、なんで、「留学中(ヒロインを好きになる前で婚約前)は遊んでたけど」なんでしょうか…いっぱいこういうお話を読んでいて、特に、遊んでた系と性風俗は使ってた系(現代ものでは見かけませんが、ヒストリカル系で時々見る)は、女性が女性のために描いている物語で、何故女性を貶めるんだろう(フェミニズムを主張したいわけではないです。あれもあれであれなので)と思います。普通に、前に付き合ってた人と、で良くないですか?ヒロイン以外は性欲解消のための道具であって人間と思ってません、って、その男、本当に魅力的ですか?
私もムラがあるので、他のレビューでは全然反対のことを書いているかもしれませんが、いっぱい読んだからか、特にこのヒーローの描写に不満だったのか、ちょっと釈然としないモヤモヤが残りました。あと、ヒロインの言葉遣い…はまあ良いとしても、ボーッとしていて職場の人に「お前何様のつもりだ」って言われて、無意識に偽名じゃなくてお嬢様だった時の名前を名乗ろうとした描写が、お嬢様だったら何様だったんだよって、それまで良い子な描写をされていたヒロインの傲慢さが表れたな、と。ぐちゃぐちゃ書いちゃいましたが、お話としては、面白かったです。