序盤4割ぐらいのページでざまぁ(?)のような流れが終わります。以降はヒロインとヒーローが段々と距離を詰めつつ、急に変わった現実にどう対応していくか…といった感じでした。
登場人物が多い割にはずっと主人公視点で、ざまぁ以降はピンチのような急展開もなく、ただ努力するヒロインとヒーローの構図が続きます。
話としてはよく練られていると思いましたが、主人公の感情が割と淡々としていて、葛藤だとかトキメキにあまり感情移入が出来ず、盛り上がりに欠けると感じました。序盤の4割までの方が、痛いくらいヒロインの気持ちを感じれたので、後半感情移入出来ないぐらい平坦に感じたのが個人的に大きかったです。
所謂"ご都合展開"というものが無いように?主人公達の軌跡を丁寧に書いてるように見えますが、大体が「妃教育を頑張ったから」というような言葉で片付けられているのも、パッとした成果も見えず、努力していた時期も知らないので、その辺も盛り上がれませんでした。世界観というか設定が結構特殊というか独自なもので、その説明に割かれていたのも平坦な感じが強くなった要因に感じます。
前半ざまぁまでと苦しい時代の描写、後半ヒーローとの距離を詰めつつ建て直したり問題に向かっていく2人で2巻ぐらいに分けられてたらとても良かったかな〜と思った作品でした。