奴隷時代からの絶望の積み重ねと、幸福への期待を心から締め出してきたヒーローの背景設定にかなり引き込まれました。ヒロインも下級貴族のゆえなのか、自信をもてず、でも、情愛ゆたかな人物設定がとても良かったです。
ヒロインからの純粋な愛情で、ヒーローが本来の行動力と策略、根回しなどを実行してきたということが明かされる終盤は、まあ、ちょっと都合よすぎる気もしましたが、2人がしっかり結婚への決心を共有して終わるので、読後も良い気分になれました。
ソーニャ文庫の番外編も、ある日のこと みたいな話でほのぼのしました。