「騎士の恋」で初めてソーニャ文庫を知り、それ以来、ファンになりました。
確かに、「騎士の恋」も、1枠めは正統な騎士編、2枠めは軽快で楽しい作品で、3枠めは変化球で、4枠めは展開が暗くて救われるの? という内容でした。
今回の「化け物の恋」も、そういう枠の順序なのだとつくづく思います。でも、ちょっと2枠めは途中から読む気が失せ、ここまでへんてこにしなくてもいいのでは? と思いました。1枠めは、化け物といってもいいサイコパス。2枠めは化け物からの脱皮、3枠めは異能ともいえる技能をもってしまった絵師、そして4枠めは、化け物として民からの悪意を一身に受けた悲運の女の子が、声を取り戻してようやく自分の生きる場所に求める相手と暮らせる作品。この相手はかなり歪んていたのでソーニャらしさ満載でした。私は、3枠めの作品が一番好きです。