中世の終わり頃をイメージして書いたと作者さんがお話ししていた通りの暗さでした。石造りの寒々しい建物を想像しながら読みました。所々、複雑で少しわかりにくかったのが難点ですが、面白かったです。数々の困難に直面したおかげで、ヒロインの可愛らしさが削られてしまった時は心が痛みました。幸せだった頃のヒロインの描写が丁寧だったからかもしれません。これは、ヒーロー、ヒロイン2人の関係性を楽しむお話ではなくて、時代の波に抗いながら生きた2人のお話、と言う感じがしました。Cielさんのイラストがいつも通り素晴らしかった!