「大正艶浪漫」「1ポンドの純情」がとても良かったのでこちらも購入。今回は全く雰囲気が変わって、ちょっとだけファンタジーが入っていました。先に読んだ2作品があまりにも読みやすかったので、このお話の読みにくさに驚きました。エルマがロボットみたいに味気なくて、今時のAIの方がエルマよりマシな会話ができるのでは?と思うくらいでした。自分の世界だけで完結していて、どうにもエルマだけが浮いている。生い立ち故なので仕方ないのですが、仕事の書類とか家電の取説読んでるみたいで、読み続けることが辛かったです。何度も挫折しかけながらも何とか最後まで読んでいくと、ラスト近くになってエルマも少し人間らしくなり、自分の人生を生きようという意思が感じられ、味気なさは消えました。人と関わることで人間らしさを取り戻せて良かった。
あと少し気になったのは、誤字が多かったことかな。でも作者様が伝えたいことは何となく伝わってきたし、総じて満足です。