ネタバレ・感想ありあやかし蝶と消えた初恋【イラストあり】のレビュー

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この蝶怖いな…
ネタバレ
2023年9月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ 感情を栄養分にしてしまう国吉神社の御神体の蝶。これは本当に恐ろしい。健康に害があるわけではないのに、エネルギーが枯渇し次第に蝕まれ、はじめは好きなものに興味が持てなくなり、感情が凪、稀にひどく不安に苛まれ、最後には立ち上がることすら億劫になる。正に鬱病の経緯を見ているようでゾッとしました。朝陽は突き抜けて虫と国吉が好きな様が非常に魅力的なキャラクターだったので、なおさら『普通』になった彼の寒々しさが恐ろしく、国吉はキツかっただろうなと同情を禁じ得ませんでした。
分類としては攻めザマァに当たるのだろうなと思いますが、国吉がいい奴なので見ていて不憫でザマァとは思えませんでした。
蝶に感情が吸われたのだとしたらもう感情が戻ることはなさそうだし、吸われてしまってもまた新たに生まれるとかそういうオチなのかなと想像しながら読んでいたのですが、朝陽の症状を見る限りではとてもそんな簡単にはいかなさそうだし、どうなるんだろうと長いこと不安でしんどかったです。
最後の展開は意外で、面白かった。国吉の喜びが伝わってきて感無量でした。耳元で愛を囁く国吉の声が懸命に雌を呼ぶ虫の声に似てるという言葉は、きっと国吉にとっては僥倖だろうから、どんどん伝えてイチャイチャしてほしい。後日談のラブラブSSが読みたい2人でした。
軽い攻めザマァ
ネタバレ
2023年5月15日
このレビューはネタバレを含みます▼ 受けの告白をサラりとかわす人気者優男攻め×昆虫と攻めが大好きな受け。どちらも大学生。高校からの同級生同士。不思議な蝶によって、受けが『好き』という感情を失くしてしまうことから攻めが焦り…という、微・攻めザマァもの。人付き合いが苦手なのに、攻めに好きをストレートに伝え続ける受けが愛おしい。攻めの飄々とした態度が一転して、必死に受けの視線を取り戻そうとするのも気持ちいい。付き合ってからの攻めのデレデレ感がとても良い。でもまだ足りないから続いてほしいし、攻め視点も読みたかったです。もっとこの2人見たい…。キャラが良かったです。
よかったです〜
2022年10月8日
片思いの切なさがぎゅーっと詰まってて、ちょっと攻めザマァ要素もあり、すごくよかったです〜!ファンタジーっぽい感じもよかった!
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幻想的
2022年10月1日
蝶の描写などが幻想的で綺麗でした。ファンタジー要素強めでしたが、面白かったです。攻めの感情が徐々に分かりやすく(読み取りやすく)なったので、その過程が好きでした。
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綺麗なファンタジー
2022年8月11日
朝陽の、国吉と虫への好きっぷりはウザったいくらい気持ちいいですね。私は虫は苦手ですが、読んでいて気持ち悪さは感じずに、へぇそうなんだ〜と勉強になったし蝉のオスは空洞だと初めて知りました。
国吉神社の御神体である蝶の描写が、美しさと妖しさと幻想的で実際に見てみたくなりました。国吉の気持ちが焦ったくイライラしましたが、あとで本心を知ると悲しかった。気持ちが消えていく恐怖で国吉に、恐い!助けて!と求める朝陽に涙出ました。気持ちがなくなった朝陽を助けたいと執拗に追いかける国吉にも、ザマァと思いながらも涙出ました。
イラストも綺麗で、その美しさがストーリーと合わさって感動しました。
ファンタジー!
ネタバレ
2022年7月31日
このレビューはネタバレを含みます▼ 感情を奪う蝶、というファンタジーな設定でしたがなかなか面白かったです。虫蘊蓄だらけだし、ちょうどセミが出る時期でしたので鳴き声を聞きながらへぇ〜と読んでいました。私は虫がホントに駄目で、当て馬?の子同様の経験があるので気持ちはよく分かりますw ストーリーはいわゆる攻めざまぁですが、攻めの国吉にも受けの朝陽の告白を軽く流してしまっていた理由があったのでまあ仕方なかったのかな、という感じです。別にひどい事をした訳でも無く、幻滅されたくなかったという本心からして十分に特別な存在だったのが分かります。以前からお互いに大事な相手だったんだなぁと。まぁそれでも受けが急に関心を無くし攻めが必死であれこれ尽くす描写は読んでいて楽しいものです。これからも朝陽ファーストを有言実行してくれるでしょう。
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独特!新鮮な攻めざまぁ
ネタバレ
2022年7月29日
このレビューはネタバレを含みます▼ 攻めざまぁ好きでして、こちらも攻めざまぁなんですが、攻めざまぁという言葉を使うのが躊躇われるほどかわいい攻めでした。記憶喪失ものはたくさんありますが、こんな形で受けが感情を失い、それに攻めがワタワタするというのは初めて読んだので新鮮。虫の知識も楽しいですね!気持を失った受けの感覚も描写がリアル。さすがです。
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世界観とストーリーが好きです
2022年7月13日
少しファンタジー要素(?)も入った不思議なお話です。とても好みでした!!
好意を直球でぶつけてくる受けに対し、誰にでも好かれる攻め。受けが不憫なままいくのかと思いきや、展開もとても好みでした。
終始、お互いを大事に思ってることは変わらないんだな、というのが伝わってきてあったかい気持ちになります。
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面白かった!
ネタバレ
2022年7月12日
このレビューはネタバレを含みます▼ 主人公の朝陽が虫大好きの変人で、でもとても素直で魅力的な子です。片思いの心情、すごくわかる!話も面白く引き込まれてページをめくる手が止まりませんでした。失ってはじめて…という意味で攻めザマァ的な話です。どうやって終着点にもっていくのかと思いましたが綺麗にまとめてありました。最後は優柔不断な攻めがしっかり態度で示してくれて安心しました。あ、虫嫌いの人でも大丈夫です!
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あやかし蝶の存在が…
ネタバレ
2022年9月30日
このレビューはネタバレを含みます▼ 「人の心を食む蝶」という斬新な設定に興味が湧いたのと作者様買いです。
朝陽の虫好きと国吉への想いがくどいし国吉も何を考えているか分からないしで、正直中盤まで中弛みを感じていました。
が、蝶が朝陽の心を食べたあたりから空気が様変わりします。熱量高めだった朝陽が無気力無関心になっていく様子に感情をなくすとはこういう事かと‥。だからこそ朝陽がどうやったら元に戻るのか見届けなければ!と半ば使命感に燃えて読了しました。
ラストにきてあやかし蝶の存在感が際立ち、イラスト効果も手伝ってとても幻想的。国吉の本心も知れたし、何より朝陽が元に戻って本当に良かった。
前半の中弛みとラストの駆け足な感じが微妙ですが、あやかし蝶の設定が◎。前半で挫折しなくて良かったです。
攻めザマアです。
ネタバレ
2022年9月3日
このレビューはネタバレを含みます▼ よくある記憶喪失とかではなく、ちゃんと攻めを認識していて、自分は『この人が好きだった』事も覚えている。でもある事でその『好きだった』人や物事にどんどん興味を持たなくなっていく。
今まで受けの気持ちにアグラをかいて追わせていた側からしたら、「もう恋愛感情は無い」なんて言われたらそりゃー慌てるよな…と。

攻めを好き好きオーラがダダ漏れで周りにモロバレしている受けが、日を追うごとに攻めを追わなくなって感情も淡白になっていき、その状況を青い顔で見ている事しかできない攻め。
チラリとですが当て馬も出てきて、攻めが嫉妬したり。
いやーいい「ザマア」でした笑
攻めザマア好きとしてはなかなかにハマったストーリーでした。

イヤなキャラは出てきません。

でもな、中の挿し絵がどうにも古臭い。
令和どころか昭和っぽい。髪型やファッションが大学生に見えない…(あくまで個人的な感想です)。
Cielさんは中世や異世界、姫・妃、騎士などで本領発揮の方だと思います。

それと、受けがあれほどの昆虫大好き設定なら、大学の専攻も昆虫学(?)か生物学にすりゃあ良かったのにと思いました。
攻めも、実家の「蝶」の事を探っていたのならなおさらじゃん? とかね。


このストーリーの攻めはいわゆるスパダリではなく、自分の性格(性癖ではない)に悩みを持つ普通の大学生。なので攻めの活躍で受けの気持ちをとり戻したとかいう展開ではなく、あくまで“現象的”な事と、結局は受けの「攻めを好き」という気持ちが再び湧き上がることでハッピーエンドに持っていくので、そこは好みが分かれるかも。
でも、このストーリーの攻めの良いところは最後まで諦めなかった事。受けが変わってしまってもずっと側に居続けた事。
お互い両片思いだったので、これからは2人の世界でお幸せに。

あと、いざとなると受けの性格の方が潔いです。
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よかった
2022年7月13日
記憶喪失ものではなく、好きな気持ちだけなくしてしまうという、一風変わったお話でした。
攻めザマアが楽しめて面白かったです。
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大好き!からの・・
2025年1月8日
昆虫と国吉が大好きすぎる朝陽ですが、感情を蝶に食われるというオカルト的な経験後、その「大好き」な気持ちがすっかりなくなってしまいます。・・からの、ぼんやり国吉が覚醒して、慌てて自分を好きだったことを思い出させたいと焦るところがこの話の核といえます。攻めザマァは好きですが、国吉のガツガツいけない、攻めとしてそれどーなの的なところや、朝陽のあまりにもあっけらかんと「国吉好きーっ」を宣言する子どもっぽいところが私の好みではなく、あまり身を入れて読むことができませんでした。気持ちの葛藤があるBLが好きなんです・・。お話としてはまとまっていて読みやすいです。
不思議な蝶の話
ネタバレ
2024年4月14日
このレビューはネタバレを含みます▼ ◯天然タラシ神社の息子(表紙右の黒髪ノンケ)×黙っていれば美青年昆虫オタク(表紙左茶髪ゲイ)同級生大学生もの。

◯攻めの国吉に長年思いを寄せる昆虫オタクの受け朝陽。受けも中々の整った見た目をしている割に筋金入りのオタク気質でモテる要素は殆どなし。
攻めの国吉は物腰が柔らかくコミュ力強の天然タラシで男女問わずモテる。

◯ある日神社の裏で心を奪うという噂の蝶を見てから受けの攻めに対する恋心、執着が消えて、焦った攻めが受けの心を取り戻そうと奔走する話。
モブは出てくるけど過度な当て馬は出てこず、殆ど二人を中心に物語が進み絡みシーンもお互いのみ。

◯あまり攻めに魅力を感じなかった。一応攻めが天然タラシの行動をとる理由があったり、受けが攻めを好きになったポイントなどあったけどあまり深く刺さらなかった。
軽い攻めザマァな展開だけど攻めがクズとか複数人と関係もつ遊び人とかではなく、ただの良い人という感じ。
攻めも中々な執着だった。
心を奪われる前の攻めと受けの絆の強さがあまり感じられず淡々と読み進めてしまった。

◯最後に思いが通じ合ってからHあり。おそらく受けはそういう事は初めてで多分キスも。攻めは過去に彼女はいたが、男性とは初めて。わりとあっさり目で情事の挿絵は一枚程度。絵柄は綺麗で好きだけど、少しこの文章からのイメージとは違った。
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あやかし蝶が餌にしたのは感情だけかしら?
ネタバレ
2023年8月10日
このレビューはネタバレを含みます▼ 私たちは大晦日とお正月に、神社仏閣に初詣に行きます。12月31日の夜から1月1日にかけて、暗いうちからお参りをします。普段は、決して日没後から夜明け前までは、神社仏閣にお参りすることはしません。何故なら、夜はそこは、最早神域ではなくて、魑魅魍魎が跋扈する場になってしまうからです。
国吉神社があやかしの蝶をご神体にしていることに違和感を覚えます。神木から採れる樹液を夜に補充する仕組みが腑に落ちません。尾瀬朝陽が、夜に、蝶に卵を産み付けられて、宿主になってしまい、新しい蝶を生み出してしまうことに繋がってしまったからです。現存している蝶たちは、恐らくは、そのようにして生まれてきたことが推察されます。つまりは、夜には、絶対に、神社仏閣に立ち入ってはいけないのです。
国吉清十郎が、もっと早く覚悟を決めて、尾瀬朝陽の好意を受け入れていれば、こんなにも辛い経験をお互いがすることはなかったのです。
そして、あやかしの蝶が、宿主から取り入れていたのは感情だけではなかったかもしれません。もしかして、大切な魂を少し持っていかれたのかもしれません。鬼が甦りを企てるなら、感情よりは、魂を盗もうとするでしょう。
あやかしの蝶が孵化して、感情が戻ってきたから、全ては元どおりになったと思うのは早計です。蛹が身体の中に残っているはずです。もしかすると、産み付けられた卵はまだ身体の中にあるのかもしれません。目には見えるけれど、実態が無いものだと思ってしまうのは間違いです。寧ろ、見えないものの方が怖ろしいのです。
尾瀬朝陽が昆虫と国吉に対する好意という感情を無くしていた時のことを思い出してください。あの時味わった自分が自分でなくなる感じ、何かに自分が変貌させられていくような無力感を、決して忘れてはいけないのです。
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作家名: 海野幸 / Ciel
ジャンル: ライトノベル BL小説
出版社: 心交社
雑誌: ショコラ文庫