このレビューはネタバレを含みます▼
長編やシリーズもの好きで、ずっと気になっていた作品でした。主に主カプ(柾鷹×遥)の話と、メインの脇キャラの話と7:3くらいの割合でしょうか…が、変則的なオムニバス形式&短編集といった構造でストーリーが進みます。
1巻は序盤という感じで、ヤク◯と言っても、ほとんどハードさはなくてアッサリ読みやすいです。2巻からはエンジンがかかってきたように急な動きが出てきてワクワクしました。ちょっとコメディ寄りなのか…「キヨラカ」と漢字をカタカナで書いてあって、そうすると「清らか」が何の意味も持たないただの音になり、本来の漢字の持つ清らかさが全く伝わってこないばかりか、柾鷹の歪な執着を感じる禍々しい言葉に聞こえるから不思議で面白かったです。
「スーツはヤク◯の制服だ」とか「きのこの◯たけのこの◯」のやり取りだとか、悪代官のくだりとか…勢いよくギャグに走った内容に吹き出しながら読みました。7巻だけは、舎弟の日記という形で別視点から語られる1〜6巻の総集編という感じで、ちょっと異色で面白かったです。10ページ程漫画の挿絵(というのかな)があるのも楽しかったです。
8巻から少し(やっと…という気も正直した(笑))ヤク◯らしくハードな状況や描写も出てきてドキドキしました。でも基本ヘラヘラしている柾鷹のおかげで明るく楽しめました。
9・10巻では、組長と言いつつ遙の機嫌を取るのに必死だったり、後追いする赤ちゃんのようについて回ったりするお茶目な(幼稚な)柾鷹のことを、遥より誰より私が一番舐めていましたが、ここ一番で見せる男気が思った以上にカッコ良かったです。
こちら、続きの11巻〜を合本版が出るまで待つか巻買いするか…番外編もあるようですし、今後の集め方に迷います。先生のファンの方や長編・シリーズもの好きな方にオススメです。