時代や世界観の設定など、特殊なのに分かりやすく書かれていて物語に入り込みやすかったです。イラストも可愛くてストーリーとあっていたのが良かったです。
ただあまりにも事がうまく運びすぎて記憶に残りづらい作品かなと思います。好きな人と結婚したけど、それは便宜上で思いを秘めたまま夫夫としてやっていかなければいけないことに対する葛藤やイベント、セリフでもう少し盛り上げて貰いたかったなと。好きなことを言えないのは分かるけど、言えないのを心の中で言えないなって思って終わり、でストーリーが進んでしまうので残念です。また相手に対して心を秘すための言い訳が毎度『親友』として、って言う一遍通りの言い訳が、何回もありすぎて聞き飽きたって感じです。別に好きな人がいるかもしれない攻めに対して望んでない結婚を強いてしまったと思うなら、1度くらいその別の好きな人への懸想を許す的な嘘をついて相手を無意識に煽るくらいのエピソード欲しかったな〜という気持ち。受けは根が優しく真面目で健気、でも肝は座ってるのでそういうちょっと相手を想って言った事が実は無神経な発言で無意識に煽っちゃったみたいな展開ありかなと。攻めは思ったより煽られやすいし変態だったので、そういう受けの何気ない発言でカッとなってやっちゃった、みたいな展開が欲しかったです。