ネタバレ・感想あり地下室のワルツ~蜜と罰~【おまけ付】(イラスト付き)のレビュー

(4.5) 4件
(5)
2件
(4)
2件
(3)
0件
(2)
0件
(1)
0件
愛と憎しみの果て
ネタバレ
2024年3月31日
このレビューはネタバレを含みます▼ えれな先生のオメガバースものが好きで何冊も読ませていただいてます。こちらは表紙絵のイメージから、先生の監・禁モノって⁉と恐る恐る手に取りました。双方合意のSMはまだしも、無理やり調教みたいのはあまり好みではなく…。でも読んでみたら、さすがえれな先生ワールドだなぁと。ストーリー自体が重厚で読み応えありました。日本人のナツキが母の再婚(国際結婚)で旧ユーゴスラビアへ移住。軍の高官の息子で寡黙な少年アレクと出会い、愛し合う関係に。その後、ボスニア民族紛争に巻き込まれます。セルビア人のアレクと、ボスニア側のナツキはある日突然引き裂かれ、ナツキは銃口を向けられることに。通称スナイパー通りでの出来事は臨場感あって息を止めて読みました。20万人が犠牲となったと言われるボスニアのジェノサイド。ナツキは家族全員を失いますが、家族が虐殺にあったのはアレクが原因だと聞かされます。アレクへの憎しみと、捨てきれない愛。ナツキは生き延びて医師となり、アフリカで小児科医として診療にあたりますが、仕事のためパリへ。そのパリで、十数年ぶりにアレクにそっくりな心臓外科医、ヴォルフと出会い…。憎い家族の仇を愛した自分。ナツキは愛を選ぶんですよね。まさに愛と憎しみの果て。この辺りの逡巡するところとか、すごくよかったです。冒頭は暴力的なシーンから始まりますが、最後には、アレク(ヴォルフ)はずっとナツキを愛し、守ろうとしてたことがわかります。すごくよかったです👍
とてもいい!!
ネタバレ
2024年1月8日
このレビューはネタバレを含みます▼ レビューがなかったのですが、試し読みから気になって購入。とてもよかった!紛争など重たいテーマですが、するする読めました。あとがきにロミジュリのような〜というようなことが書かれていましたが、まさにそう!どきどきしながら最後まで一気に読みました!二人の話がもっと読みたい!特典では溺愛ツンデレ攻めになっていてにやにやしました。スピンオフもあるようなのでチェックします!最高!!
命にかえても
ネタバレ
2024年11月11日
このレビューはネタバレを含みます▼ 守りたい攻めのアレクのひたむきな愛が胸をうちます、
夏生が愛しくて、だからこそ嘘をつき、自分を憎むように仕向けて、あまりにも不器用で優しい。
好きで好きで仕方ないのが伝わってきます。
夏生もそんな嘘にだまされていながらも、アレクが忘れられず、死んだ家族を思って、気持ちが伝えられない。
罪をつぐない夏生のもとに帰ってくるアレクとの再会がぐっときました。
わかれるまえの地下室での2人の会瀬も国の不安定さと宗教のちがいと人種の違いでの内乱もあり、より切なく、そのひとときが大事だったかも描写として、ささりました。
いいね
0件
紛争を知る
2024年8月4日
のにとても良い一冊だと思いました。
日本にいると、紛争ってやはり遠い異国の出来事で現実として捉えづらい事象だったんですが、この本を読んでその壮絶さに胸が痛くなりました。
愛憎を書かせたら華藤先生が一番!と思うんですが、これもとにかく良かった。
そこに本来は生まれるはずの無かった憎しみや嫌悪や侮蔑が紛争で生まれるってのが、現実として辛いですね
レビューをシェアしよう!
作家名: 華藤えれな / 周防佑未
ジャンル: ライトノベル BL小説
出版社: 笠倉出版社
雑誌: CROSSNOVELS