別のものも読んでみようかと。作者様は馬がお好きなのですね。ヒロインがこちらは馬丁に、『箱入り』でも箱入り令嬢なのに馬のお世話を日課としていたので。
個々のエピソードはおもしろいです。登場人物は基本的にみんな良い人でヒロインに協力的だし、夜会めんどくせーと思っているヒーローに元恋敵が「戦争で被害を受けた辺境のために何かしら援助したいと思っている貴族たちが辺境伯とお近づきになりたいと思っている」と言っていたのが印象的でした。貴族はゴマスリ合うもの、危険な仕事からは逃げるもの、と思っていた私はだいぶラノベの世界観に侵されているのかもしれない…
ただ、全体を振り返ると、平淡な感じでもう少しヒロイン本人の心情があっても良かったかなあ、と。あとノーマの印象が…。私の中では『華奢で儚げな美しい見目に反して、辺境伯の父から教育された強い精神力を持つ娘』が最初のイメージだったので、馬丁のノーマが『スタイル良く大柄で女性にキャーキャー言われてるけど、真面目で大人しい人』だったことにずっと違和感を感じながら読んでいました。あと、『非常に美しい』顏にそばかすはいらない気がする…