ネタバレ・感想ありツミデミックのレビュー

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辛辣さと温かさと
2025年6月13日
「スモールワールズ」がとても良かったので次は「イエスかノーか半分か」を読もうと思っていたのですが、猛烈にこっちが読みたくなったのでまずはこの作品から。

世界的に疫病が流行した、あの時代を舞台にした短編集――。

真っ赤な背景に菊の大輪の装丁が印象的。
6編の物語。ダークだったり、ほっこりいい話だったり、人生いろいろ。

「スモールワールズ」でも思ったけど、私は一穂ミチ先生の辛辣な毒の部分が好きなんだと思う。
澄み切った透明なベースに、ほんの数滴入る悪意や狂気。その毒の配分が天才的。
これは天然でやっているのではなく、きっちり計算して入れられているんだなと。この作品を読んで思いました。

かなり毒気が多いダークな作品があったり、それを全て打ち消すようなスカッとする話が入っていたりと、その緩急がとても上手くて読んでいて飽きない。あっという間に読み終えました。
最後の話「さざなみドライブ」、見事でした。あの厄災をそう描くのか…。

すっきり楽しい話ばかりではないので好みは分かれると思うけど、すごく面白かった。なるほど納得の第171回直木賞受賞作。
今度こそ次は「イエスかノーか半分か」読もうと思います。
コロナ禍を忘れかけている私たち
2024年11月6日
コロナ禍を背景にした短編集。
ほんの数年前なのに忘れているな、当時の感覚。
今思い出すと、なんでと思うこともあるけど、当時は必要だったんだろうな。
どれも面白いけど、「特別縁故者」が特に印象深かった。
直木賞受賞作
ネタバレ
2024年7月19日
このレビューはネタバレを含みます▼ 直木賞受賞おめでたいです。

本当に興味深い作品でした。タイトルが洒落てますよね。
パンデミックがおきた、あのころの閉塞感、焦燥感が思い出されます。ヒヤリと感じるところも多いです。
いま、あの時を知っているからこそこの作品の温度が伝わるのではないかと思いますね。
何年も後に、体験していない人が読むのはそれはそれでいいのかもしれませんがね。
直木賞、おめでとうございます!
2024年7月17日
受賞おめでとうございます。先生の作品の大ファンで、朗報が我がことのようで嬉しいです。
何度も読み返してる作品もあります。この後、また読みます。
忘れてはいけないものを心に刻みました
2024年4月28日
いろんな思いが交差して心が動かされました。
普段通りの日常、あらためて感謝ですし、のうのうと忘れ去ってはいけないできごとだと思いました。
いつ読んでも心に刺さる作品。
楽しみにしています。
短編なので読みやすいです。
2024年12月23日
今まで、著者の作品は長編で短編を読んだことがなかったので新鮮でした。
結構、ドキッとするというかぎょっとするおちというか、後味の悪い話もあります。
なので、もしかしたら、そこで好みがわかれるのかな。
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今思い返しても普通じゃない
2024年11月10日
たった数年前のことですが、本当にゾッとする程おかしな世の中だった。一穂先生の短編集、あのパンデミックの中で詰んでる人達のそれぞれの人生が、ゾクゾクしたり気の毒だったりちょっとホロリときたり…どっちかと言うとキラキラせつない、というイメージの先生だったのでこんなホラー?なような、ミステリーなような、新鮮で面白かったです。受賞おめでとうございます。でもBLも待ってます!
短編集
ネタバレ
2024年11月5日
このレビューはネタバレを含みます▼ オチを想像しながら読みました。
ウーバーイーツがガチャという表現は視点が面白いなと思いました。
つんでいるけど、まだ復活できる余地はあるよという読後感で面白かったです。
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作家名: 一穂ミチ
出版社: 光文社