法務局勤務の薫子は、大切な弟が急逝し心身ともに疲弊していた。深い悲しみのなか遺産相続の件で弟の元恋人・せつなに連絡をとるが――。
うわぁ…この作品、すごかった。
最初とげとげしい主人公たちに「えぇ…」となったけど、どんどん変化していって。
後半、怒涛の展開と驚きの真相に目が離せなくなりました。この作品はネタバレなしで。。
物語のキーマンは主人公の弟。
なぜ彼は死んだのか?本当に自然死だったのか?ならば何故――。
見事な構成。細かな疑問点まで、綺麗に伏線が回収されていました。
そして読み終わったあと、じんわりと幸せな気持ちに包まれた。
物語のすべてが、生きることについて問われていたような気がする。
さすが2025年本屋大賞受賞作。深く切なく温かい、圧巻の人間ドラマでした。
卵味噌、いつか作ってみたいな。