ネタバレ・感想あり「君を愛していくつもりだ」と言った夫には、他に愛する人がいる。のレビュー

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無意識のトラウマありな二人
ネタバレ
2024年10月16日
このレビューはネタバレを含みます▼ 私はとても楽しく読んで感情移入もしていました!
が、他の方のレビューを読んで思ったのは、ヒーローもヒロインも幼少期のトラウマで頭でっかちになってしまったタイプなので、人によってはこの二人に全く共感できないかもしれないというところ。

私はヒロインが幼い頃に母からやることなすこと否定された記憶だったり、両親に興味を持ってもらえないと感じて自己表現の仕方を忘れてしまったところなどに共感してしまいました。

ヒーローはヒーローで、優しいんだけど気の使い方が下手というか、優先順位が付けられないタイプというか、注意力散漫というか…そういう無邪気な無神経さ(しかも本人は十分考えて気を遣った結果の行動)が、ヒロインをはじめとしてまわりを傷つけたり呆れさせたりしてしまい、本人もそれを歯痒く思いつつ改善できない…みたいなところにリアリティを感じます。

そんな二人がお互いに人として、夫婦として、自分の傷に向き合いながら成長し合うところがよかったです。ヒロインの父親には驚きましたが、ヒーロー側の家族とのわだかまりやヒロインの兄や母との歩み寄りはよかったなと思います。
いつもヒーローがヒロインを大事に抱くのが好きでした。いいなあとじんわり。

他の方の感想を読んであらためて、人により小説の味わいは違うものだなあとしみじみ感じました。
ジレジレな関係の恋愛映画
2024年10月18日
を観ている心持ちになりました。ケンカに発展する些細な要素の積み重なりがリアルで、また口論のテンポも軽快で面白いと思いながら読み込めました。この時代設定でこの地に生きる人間の現実を、心情のゆらぎをよく重視して書かれた作品で、夫のキャラも相まって新鮮な形の作品だったと思いました。サラッと萌え描写やカッコいい男子を探してる人向けではないです。⭐︎マイナス1なのはタイトルが何となく
あとは私情ですが夫の欠点と言えるべきところが自分の欠点そのままだったのでとても…すごく…勉強になったので…私も見習おうと強く思いましたありがとうございます(?)
リアルな関係。
ネタバレ
2024年10月17日
このレビューはネタバレを含みます▼ 最初の感想は「完璧な淑女なのに!王太子も残念そうなのに!もったいない!」でした。しかも、他に恋人がいるらしい男性とは、と。けれど、淡々と受け入れるヒロイン。何だか感情をそぎ落とした感じだな、と違和感。
他に恋人がいるらしいヒーローは、実は、病弱な従姉妹との距離感を間違えてるだけだわ、配慮にかけるわと色々残念だけど、不器用に優しい人でヒロインはむしろ困惑。
日々を重ねる中で、ヒロインもヒーローも、自分の心に気づかされ、少しずつ折り合いをつけて、寄り添っていく姿がとてもリアルでした。
いきなり燃えるような恋に落ちるストーリーもいいけれど、あぁ、こういうのもいいな、と思いました。
読んでいて気持ちが擦り減る感じ(笑)
ネタバレ
2025年3月29日
このレビューはネタバレを含みます▼ 世間に誤解されている従姉妹のアンナとの関係を
結婚までにヒーローが身辺整理できずに
放置していたせいで、スタートからヒロインと拗れたのよね。
主人公2人の会話がメインだと思うのだけど、
深く掘り下げているのに どこか噛み合わず、
実はヒーローにやんわり結論をかわされてるようで、
ヒロインに感情移入するとイラッとします。
会話のたびにヒロイン目線でヒーローの結論を読み取ろうとしてしまい、勝手に精神を擦り減らしました笑
最後にアンナが挨拶に来たときも彼女に対して厳しくできず期待を持たせるようなヒーローに、やっぱり会話しても噛み合わないし、結論をかわす男だと確信しました。
だってイケてるヒーローなら、彼女を励ますより先に、アンナと親にヒロイン妻へ不敬を謝罪させるはず。
つまり、誰にでも優しいだけの、優柔不断で卑屈なイけてないヒーローでした。
ヒロインと王太子が遭遇したときのオトナな雰囲気が
お似合いだったので復縁してほしいくらいだったけど、
過去を悔い改めて幼稚なヒーローが成長すれば良い夫婦になるのかなー
文章が…
ネタバレ
2025年3月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ ストーリーは好きなジャンルで、立ち読みしたところまでは良かったのですが、すれ違ったお互いの感情を理解しようと会話をしていくところの表現が、私にすっと入ってこず感情移入が出来ませんでした

とりあえず、最終的には主人公2人が少しずつ歩みよって理解しあえて行く事は解りました。
歩み寄り
2024年12月8日
幼い頃に婚約し王太子妃教育を受けたヒロインらしく、自身の感情はもう蓋をすることに慣れていて、可愛げは無いのだけどヒロイン目線に近く読みました。ヒーローは少し幼い印象で、私は好きになる要素がどこだったのか分からないですけど、憎めないキャラではありました。ヒロイン実母と兄のヒロインとの雪解けシーンを読みたかったですし、ヒーロー母ももっと出張って来て欲しかったです。主人公2人がそれぞれ親と何かがあったのにそこはあまり触れてないのが話を薄くしていて、勿体無いとおもいました。
読むのが疲れました
2024年10月15日
ちょっと思ってたのと違った。ノアがおおらかで人が良いけど無神経、とは違う感じだった。ほんとはあんなに自信もなく劣等感だらけで、人からあれこれ指摘されて考えたら考え過ぎて頭でっかちになる人だったとは。なんかアレコレダメ出しされて可哀想な気もするけど。公爵家嫡男だから当然とはいえ実はプライドも相当高かったし。イリスは王太子の元婚約者で完璧な淑女の矜持を保とうとする苛烈な人はこの状況ではこうなるのだろうな、と納得。育ってきた環境も性格も全然違う二人が、言い合ったりギクシャクしたりしながら、徐々にお互いを理解し夫婦になっていく。二人ともわりと自分の事がわかっていなくて、自分は何でこんな事を言ったのか、 こんな事を思っていたのか、考え方が間違っていた、上手く伝えられなかった、など、どんどん内側を掘り下げて考えていくのでスルスル読んで行くわけにいかず、頭をつかいました。
〈追記〉共感できなかったのではありません。むしろ気持ちとは違う言葉や行動をとってしまって内省する登場人物たちをそれぞれに追ってしまい、どうすればよかったのか、次はどうすればよいのかと一緒に考えてしまい疲れたというか…。作者さんは真摯さ故なのでしょうが逐一文章にされるので、キャラが見ない方が良かったアレコレをを次々と暴いて向き合わせていくので、それに付き合っていったら思いのほか体力がいったというか、そんなに理詰めで正攻法ですすめなくてもいいんじゃないかなー、と。このまま核の部分は変わらず書いてかいかれて、もう少しこなれていった作品が読みたいかな。自分はノアは表紙の絵よりも、領地のトラブルの現場に自ら赴く次期公爵様で気の良さそうなもう少し体ががっしりとした短髪の青年を思い浮かべてました。
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