ネタバレ・感想ありコールドスリープから目覚めたらのレビュー

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人生観が変わるような学びがありました
2025年7月4日
これは、BL小説という括りでなくても良いような気がします。寧ろBL要素(いたすシーン)を取っ払ったSFファンタジーとして、BLを読まない人にも読んでもらいたい…とてもとても考えさせられる、重厚感のあるお話でした。

篠の経験した二十年(コールドスリープ)の空白は想像できない感覚で、「案外変わってない」というセリフがあったけど、どうでしょう。都会と田舎、住宅街とビジネス(混合)街とかにもよるかもしれないけど、ここ数年の間に近所で建て替えられたり更地になったりしたのを、私自身が5軒以上見て時が経つのを感じたばかりなので、二十年ともなればもう少し劇的に変わっているような気がしました。

私も実体験から篠の時代の流れに対する寂寥感・寂寞感は何となく分かるような気がしました。でも天涯孤独の身の上の孤独感は、なった者にしか分からないのだと思います。血縁という繋がりもなく、本来生きていたはずの時代からも切り離され、ありとあらゆるものから遠ざかっていくような…寄る辺ない心許なさはいかほどか。

そんな中で渡良瀬の存在は、唯一の光で歴史と同じかそれ以上に頼れるものだったのだなと思いました。かつての教え子に歳を越されて、教えられたり学んだり年齢以外にも様々な逆転現象が起きて色々と考えさせられました。重過ぎないけどしっかりしたテーマがあって、読み応えがありました。
よかった
ネタバレ
2025年6月30日
このレビューはネタバレを含みます▼ なかなか斬新なお話でした。
とてもよかったです。コールドスリープで年の差逆転というのがとても良かったです。
海野先生の現代ファンタジー大好き!
ネタバレ
2025年6月4日
このレビューはネタバレを含みます▼ 時代ものや異世界ファンタジーなども書かれる作者様ですが、私は現代ベースの少し不思議なお話が大好きで。コールドスリープを題材にした今作もめっちゃ面白かったです。
何より年下攻めが好きなので!高校時代のわんこ感強い攻めくんが、コールドスリープ後は包容力バツグンのいい男になってるので、そのギャップ込みで楽しめました。
惹き込まれました
2025年5月31日
高レビューどおりの作品!SF的でありながら心理描写も丁寧で、登場人物に感情移入して読むことが出来ました。主人公二人のその後をもっと読みたいところですが、完成度の高い心に残るお話でした。
タイトル買いです。
ネタバレ
2025年3月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ コールドスリープというSF設定を地に足をつけた現代話に上手く仕立ててました。社会科の教師であった受の歴史雑学「ルソーは露出狂」とか、歴史ネタも面白かった。高校生時代の攻はフレッシュで可愛かったけど、20年経って妙に落ち着いていて、ラブは淡白だったかな?
海野先生らしい成長物
ネタバレ
2025年2月21日
このレビューはネタバレを含みます▼ 作家買いです。今作も海野先生らしい成長物でとても読み応えがありました!コールドスリープ設定ですがファンタジー感はさほど強くなく、普段現代物を中心に読んでいる私でも読みやすかったです。
主人公の真人(受け)がコールドスリープを経て、元教え子である渡良瀬(攻め)と接する中で人生を見つめ直し、変化していく様子が丁寧に書かれています。
全体的に成長物としての要素が濃い分、ラブはちょっと少なめですが、告白シーンには心打たれました。
一度で二度楽しい
ネタバレ
2025年2月19日
このレビューはネタバレを含みます▼ 面白かった。コールドスリープが一般化した世界で、20年の長期スリープの治験に参加した受け。目が覚めたら38歳になった攻めがサポート係として現れる。現代のイケオジになった攻めのエピソードと、高校生の頃の賑やかでワンコで思春期真っ盛りだった攻めと無愛想だけど面倒見のいいくたびれおじさん先生な受けとのエピソードの両方が読めるのが面白かった。受けは教職に未練はないと思っていたけれど、本当は先生の仕事が好きだったんだと気付く過程も良かった。託児所でのアルバイト中のエピソードも良かった。受けが先生として子供に接している時の言葉が凄く印象的。受けが忘れているようなちょっとした言葉が種となり、その後の生徒の人生に根付いていたり、子供達にとっての先生という存在の重要さというか、簡単に影響を与えてしまえる怖さも感じる。
20年
ネタバレ
2025年9月10日
このレビューはネタバレを含みます▼ 20年という年月は少し考えてみると微妙。20年前(2005年)から今(2025)で変わったものって携帯くらいかな、いわゆるのガラケーからスマホへの進化。それ以外の家電も車もコンピューターもみんな進化しているけど一見してその外観には変化無し。街も20年間でお店は何度も変わっているけど、街並みとしてはそう変化していないし。今から20年先の2045年だと車は自動運転になっていることでしょう。月旅行いいですね。え?でもまだ日本では同性婚駄目なの?とかそんな20年後の世界がとてもリアル。そんな中で大きく変わったのは人だけ、高校生の子供だった彼らはもう立派な中年のおじさん&おばさんになり自身が子を持ち社会に出て責任のある仕事をしていて。献身の攻めが素敵でした。愚直で可愛い少年から全ての意味で大人の男性になった彼。その彼が時々見せる高校生の時の面影はなんと魅力的なんでしょう。先生を失い諦めた心の動き、そしてまた20年変わらない先生に再会し恋心が戻る時など瑞々しくてよかったです。先生は20年を失ってしまったけど、でもだからこそ自分にとって本当に大切なものを見付けることが出来て幸せですね。
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小説 20年後の再会
2025年7月4日
20年の冷凍睡眠をした真人と、教え子渡良瀬の話、小説。海野幸さんも、麻々原さんも好きで作者買い!イラスト素晴らしかった、大好き!!海野さんの作品は読むの6作目で、「最近の部下は難解です」が一番好きかな。教師の話、こども食堂の話、リーマンの話と、毎回違った世界を深掘りしてくれて興味深かったけど、今回はなんと冷凍睡眠!生、死、そして休!斬新な世界観に圧倒されて引き込まれた。真人のね、親との関わり、教師を目指した理由、歴史が生きる糧になっていた人生、パンデミックからの冷凍睡眠、そして生徒の渡良瀬との関わり、20年後の世界での生活…盛りだくさんで楽しかった!9割はその話でね、これはこれで面白いんだけど、ラブは最後の1割なので、待ちくたびれた〜〜!!とはなりました…。真人の歴史の先生としての豆知識が面白くて、資本主義より前は鬱病がなかったとかね。歴史に名を残す人はやりたいからやったのであって何かの役に立ちたかったわけではない、だからやりたいことをやっとけ、一番エネルギーが出る方向に舵を切れ、など、心を打たれる台詞も多かった。いかに生きるかという、歴史を学んでいると哲学も学ぶことになるんだなーと、学生の頃真剣に授業受けてれば良かったな、と思いました。渡良瀬はイケメン穏やかなスパダリ紳士。優しすぎて物足りなさはある。あと、同窓会に真人も紛れ込むんだけど、あれ誰も気にしないのが気になったなー。
SFとして普通に面白い
ネタバレ
2025年2月12日
このレビューはネタバレを含みます▼ BLとして、というか、物語として普通に読み応えがあります。ひたすらBL的なときめきやイチャイチャを期待してると物足りなさを感じるかもしれませんが、個人的にはこういう小説がもっと増えてくれれば良いのにな〜と思います(悪役令息とかオメガバースとかでなく)。-1にしたのは、登場人物たちの感情描写が妙に客観的で、20年片思いだったわりには特に波乱もなくすんなりくっついてしまうので、恋愛以外の部分に比べてリアリティがないかなと思ってしまいました。もう少し攻めと受けの気持ちに温度差があったり、こじれたりしたほうが面白かったかも?最後のまとめ方もあっさりで、前半の盛り上がりに対して後半失速した気がしました。
てんこ盛り盛り
ネタバレ
2025年6月14日
このレビューはネタバレを含みます▼ 昨今のウイルス問題あってのなかなかリアルな設定ですが、コールドスリープはまさか現実には起こらないでしょうね
いつもはテンポ良く読める先生ですが今回は高校教師時代の回想や夢の話、スリープ後の展開はたまた過去の家族の話とちょっと設定盛り盛りでおなかいっぱいだったかな…

20年経って生徒が年上になっててそっからの精神年齢と実年齢がちぐはぐな恋愛中心だったらドンドン読めたかと思うけど仕事に復帰する話中心で恋愛そっちのけというか恋心に触れずにほぼ2/3が過ぎていって読み進めるのがしんどかった

これはBL要素をむりくり入れちゃった感が否めなかったのが残念でした
お話自体は現実にあった話で興味はあったんですけどね…好きな先生なのにこんなレビューですみません
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BL版夏の扉?
ネタバレ
2025年6月8日
このレビューはネタバレを含みます▼ 20年後の世界が現代とさほど変わらず。
攻めと受けの年齢逆転からの恋を描きたかったんでしょうけど、コールドスリープというSF的な設定用いたならば、もうちょっと今とは違う世界を描いて欲しかった。
受けが回転寿司を食べたいと言って、攻めが回転寿司はありますが先生が知ってるのとは違ってると言いながらそこで次の展開。
えーー、誤魔化されたなと思いましたわ。
違う回転寿司知りたかった。
何か一つでもああ、未来はそうなったのかと思えるような描写があれば納得しやすかったんですけどねえ。
そして攻めが38のおっさんなのに年下の若い子みたいな口調なのも、どうなのかなと。
先生の前ではそうなっちゃうって事なのかもしれませんが、なんか違和感。
20年執着してた重い重い気持ちというのがいまひとつ感じられず残念でした。
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思ったよりラブが少ない
ネタバレ
2025年2月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ 20年越しの再会物、からイメージするものとは結構違いました。主人公が複雑な生い立ちのこじらせ系で、ラブというよりもコールドスリープをきっかけにした生き直しがメインになり、終始重いというか、暗い。せっかく常に攻が傍にいるシチュエーションなのに、攻の方も受を見守る立場を崩さずラブのそぶりは全然見せません。思わずポロっと好意がこぼれるとか、抱きしめるとか、焦れるような展開はなし。
最後の最後にやっとお互い告白したけど、もう少し攻が受への好意を隠せなくなるとか、セリフや仕草から好意が溢れてるような展開が良かったなと思います。
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中盤まで★5、終盤で台無し
ネタバレ
2025年9月21日
このレビューはネタバレを含みます▼ 設定もおもしろいし流石海野先生って感じの読みやすくおもしろい文章で、受けも攻めも好感持てるし、歴史の話とかもおもしろかったし、攻めの執着っぷりがずっと漂っていたので楽しく読んでいたのですが、終盤の同窓会から駄目になりました。
受けが20年間コールドスリープしてたことを悟られてはいけないのに、マスクと眼鏡程度の変装で担任してた生徒たちの同窓会行くとかもう、アホだとしか。
攻めは受けに生徒たちに慕われてたことを実感して欲しい!と受けへの献身でバカになったのかな、でまだ納得できるんですが、のこのこついてく受け、ほんとになんなん?
おまけに同窓会で飲み物飲むためにマスクも何度も外すとか…喉の渇きくらい我慢するでしょ普通。それか我慢できなきゃ会場の外に一旦出なよ。しかも目立つ存在の攻めが何度もそばにきて普通に先生とか言いながら聞かれたらやばい話をバンバンするし。
何事もなく同窓会終わったら終わったで受けは直帰せず会場近くの駅前のカフェでマスクを外して物思いに耽り、マスクを捨てて帰る。馬鹿すぎる。同窓会会場の近くなんていつ出席者に会うかわからんやん。顔見られたら終わりなんだからさあ。
案の定攻めとその友人を見かけ、見つかりはしなかったけど、攻めは攻めで酒に酔ってやばい話をぽろりする。こいつらガバガバすぎる。
受けの行動がバカすぎて受けの存在がバレない方がおかしい状況だったので、お話の山場つくるために不自然な展開になっちゃったのかな、これ絶対バレてコールドスリープの会社と揉めるやつじゃん、とハラハラしてたので告白シーンもまったく頭に入らない。
そしてそのあとなんか普通に穏やかなハッピーエンドを迎えててびっくりした。あんだけバレそうだよ!みたいなフラグ立てといて何にもないんだ…と拍子抜け。あんなお馬鹿な行動しといてバレないとなると今度はご都合主義っぽく感じてしまう。もう心が離れてその後の付き合った二人とかラブシーンも読む気がおこらず飛ばしました。
ちょこちょこ会話のつながりとかもよく分からないところあったし、調子悪かったんでしょうか。
今まで読んだこの方のお話全部面白かったし大好きなのですが、それでもこのお話は同窓会のところから全てが気になって駄目でした。でも評価高いし私が気にしすぎなだけかもしれません。
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作家名: 海野幸 / 麻々原絵里依
ジャンル: ライトノベル BL小説
雑誌: キャラ文庫