ネタバレ・感想あり海底1000mで、はじめましてのレビュー

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海の支配者人外×海洋学者の卵
ネタバレ
2025年7月21日
このレビューはネタバレを含みます▼ 今作はちょっと…やや文章のキレが悪いです。昨日のことを振り返って、あの時は…みたいなターンに入る際の場面転換がややわかりにくいです。普通に場面切り替えずに、そのまま回想に入ったほうがわかりやすいような?会話中の違和感はああ、今はその出来事の後だからなのね、と読んでればわかるのですが、なんだか場面転換のリズムが悪いです。中原先生の作品はもうだいぶ読みましたが、こんなふうに感じたことは初めてです。あえて書き方を変えてみたのかもしれませんが、文章の読みづらさで星を下げたのは初めてだと思います。勿体無いと思いました。お話はよく出来ていて、その点は安心安定の中原一也クオリティかと思います。ただテンポの良さとライトノベル感は表裏一体なので…攻めが受けの住むマンションにいきなり現れて俺の話を始めるシーンとかは、なかなか唐突です。中原一也先生の魔王モノ、ランプの魔人モノ辺りはかなりライト寄りで、個人的にはあまり好みではありませんでした。それらに比べればこの作品は、そこまでライトではありません。が、ファンタジーの得意な作家さんではないという印象は今作を読んで強まりました。お話の感想→攻めが自分に海の素晴らしい光景を見せてくれて、喜ぶ受けですが、それもこれもいずれこの肉体と魂を貰い受ける為かと思えば、その喜びも半減して、人外との恋愛には付きものの気持ちのすれ違いが描かれています。幾千の夜を超えて〜みたいなエンドかな?と思っていたのですが、今作は万人受けするハッピーエンドかと思います。父、姉を殺した犯人を追い詰め、負傷する攻め。その後十年の別離。なかなかドラマチック。何年経っても攻めのことを忘れられずに恋慕う受けは良いです。純也さんは人間の交尾の仕方教えてくれてありがとうね笑受けの命が続く限り、2人で幸せになっておくれね
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海の王様が愛した人間
ネタバレ
2025年5月17日
このレビューはネタバレを含みます▼ 面白かった。謎の陰謀に巻き込まれ海に投げ捨てられた受け。そこに漁師達に語り継がれる伝説の生き物うみおろちの攻めが現れて、受けや家族を殺した犯人を捕まえた後は肉体と魂を捧げる契約をする。美しく神聖な存在に対する畏怖、海を前にしたような迫力を度々攻めに感じては魅入ってしまう受け。攻めの人ではない存在としての描写が好き。生魚を頭からバリバリしちゃう。受けの甥っ子から貰った水筒を大切にしている攻めが可愛かった。受けにプロポーズするために自分が一番美味しいと思う獲物(グロめ深海魚)をプレゼントするシーンも大好き。受けもちょっと変わり者で海に魅入られた海洋学者志望。大人になって丸くなったけど喧嘩っぱやくて警察に補導されたこともあるらしい。船乗りの息子っぽい荒々しさも持ち合わせている。攻めが神様から罰を受けた経緯が悲しい。二人の別れのシーンは涙。
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もっと、海を大切にしたくなる
ネタバレ
2025年5月17日
このレビューはネタバレを含みます▼ 知ってても忘れがちになってしまう環境問題。改めてそれをひしと感じました。海を大切にしたい海洋学者の速人と海から来た渦目。殺されかけた速人は犯人を探す手助けを渦目に頼み、生還し。父と姉も海で亡くなっている速人。何かありそうでしたね。原因は、甘言に心奪われた者によることでした。漁協長?の言うこともわからなくもないです。大変な仕事ですもの。漁で生計を立てるって。でも、かなり、エゴが肥大化してしまっていて、彼の言うセリフが切なかった。自分のことしか考えられなくなっていたんです。他を犠牲にしてしまうことに躊躇いがない。現実問題として、我々もそういうところあるなと…。反省しつつ。渦目と速人がどうなっていくのかと思いましたが。渦目は悪い人間だらけではないと知ることができて、新しく生き直す。ラストに満足しました。兼守先生のイラストがとても綺麗です。カバーのカラーリングが、とってもキラキラして。
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作家名: 中原一也 / 兼守美行
ジャンル: ライトノベル BL小説
雑誌: キャラ文庫