実の兄弟ものは地雷中の地雷で、よせばいいのに、双子というまた違った、特殊な関係性が気になり購入。双子ならではのお話です。双子だからこそ感覚で通じ合えるような不思議な事もある。自分の半身というか、分身のような存在。そこに恋愛感情なのか、独占欲なのかわからない縛り付けるものが生まれるものなのか?そして、普通の兄弟でも比べられる事がありますが、双子ならなお一層の事。そこにライバル心理が働く事は、わかるような気がします。その辺りを上手く絡ませた支配的な立場が怖いんです。いつも兄についてまわった弟。兄の真似をして、一緒であることが喜びとなる。それが家族愛なら素敵な話ですが、歪んだ愛情が支配し始めて…
弟の目的はただ一つ。兄を手にいれる事。その魔の手が伸び、されるがままの兄の気持ちがわかりません。何故拒まない?成績トップを死守するために、バカなふりをさせた罪悪感?そんなに守りたいものなのか?それでも、弟の能力に負けたら兄の精神は保てたんだろうか?理解し難い事ばかりで、しんどい…歪んだ愛と書きましたが、歪んでるだけで、愛が見えないし、執着しか見えない気がします。
それに弟が自分に向ける感情に気づくのが、遅すぎる。なんでわからない?気づいたところで、どうなるのか…結局、最後うやむやに終わってしまい、読後のストレスがひどいです。一体、何だったんだろう…
なんか中途半端です。特別、二人のその後は気にならないですね。